第7回 アクトレイザー(SFC)

 実を言うと私、それほどアクションゲームが得意ではありませんでした。マリオもある程度から進まなくなり、超魔界村なんて今でもクリアできていません。

 そんな私がクリアまでたどり着けたのがこちら。アクションゲームとシミュレーションゲームの混合である「アクトレイザー」です。

 SFC最初期のゲームでありながら今でも根強い人気を持つこのゲーム。おどろおどろしい横スクロールアクションと、人間を導いてほのぼの街づくりといった両方のバランスが見事に調和し、相当のめり込みました。


■物語

 神と魔王サタンとの戦いにより、神は破れ天空城で永い眠りにつくことになる。神の加護を失った地上はサタンの手に落ち、人々は魔物に変えられてしまう。数百年後、目覚めた神は地上を取り戻すべく動き出すことになる。


 話としては単純です。しかし神が破れている。地上が乗っ取られている。魔物は元は人間と、当時にしては日本らしくない(?)ともいえる設定です。

 人間の営みの名残ともいえる、地上に残された神の像に自らが乗り移り、神は地域を支配するボスを倒して解放し、人々を増やして信仰を集め、自らの力を高めて次の地域へ……こんなゲームの流れになります。

 基本的に特殊な技などは無く、ステータスもライフとMP以外存在していません。ジャンプとしゃがみと立ちを使い分けながら攻撃し、敵を倒して行くアクションゲーム。途中で魔法を使えるようになりますが、セットした魔法もMPの限界があるので乱発不能と、切り札的な扱いとして戦っていくことになります。


■2種類のゲームを内蔵

 ボスを倒したらクリエイションパート開始です。解放した地域に人間が生まれ、神の使者たるエンゼルを使わして、現れては人々に害を及ぼす魔物から人々を守りながら開発を助けていきます。時折神の奇跡を使って障害物を破壊したり、捧げ物を受け取ったり、悩みを解決して少しずつ発展させていきます。

 シムシティに比べれば町の発展もパターンが無く、お決まりの発展の仕方にしかなりませんが、地域の名産が他の地域の悩みを解決するものだったりと、互いに技術や産物をやり取りして高め合っていく姿に段々愛着も沸いてきます。

 神は人を守り、人は神を強くする。互いに支え合いながら世界を作っていく姿は今でも印象に残っています。

 地域の魔物の巣を全て封印したらその地域の最後のボスが姿を現し、それを倒すことで完全に地域を解放することになります。ある種、このアクションパートとクリエイションパートの落差がこのゲームの魅力とも言えたでしょう。

 しかし、牧歌的なBGMの中で人々を見守るのは気づいたら時間がどんどん奪われましたね。本編での楽曲はかなり評価が高く、初期のSFCのゲームの中でもとてもハイクオリティな物でした。


■まとめ

 被ダメージの際の無敵時間が短い、動きに癖があるなど、アクションゲームとしては結構難易度が高い部類に入ります。それでも最後までクリアできたのはクリエイションモードを見たいがため。人口を増やしてレベルアップしていけば決して倒せない敵ではないと言う絶妙なゲームバランスにあったと思います。

 SFC最初期にして、名作と言えるゲームでした。


 今回はこの辺で。

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