第6話 不安
体力に長けた三人は、予想していた通り、足が速かった。順番はA、B、Cだ。体を温めるためにする、グラウンド三周のランニングは、三人にとっては全くしんどそうではなく、足の速い先輩に交じって前の方を走っていた。
陸上部に入るために自ら外で走っていたが、それはあまり意味がなかったかのように、私は最後尾で必死にみんなの後を追いかけていたのだった。
後輩は先輩のしていることを率先して代わりしなければいけない。
後輩が出来たことがなかった私はそんなことを知る由もなかった。三人は率先して代わり、私はその場面を何回も目の当たりにしてやっとその考えにたどり着いたのだった。
技術面でも、身の回りの対応の面でも、私は三人に負けていたことに気づいた。その時、とてつもないほどの絶望が私を襲ってきて私は不安にかられるようになった。
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