第4話 理由

そもそも、なぜ私がソフトテニスを一年で辞めたかというと、私はいじめられていたからである。


外国人の親を持つ私。日本で生まれて日本で育ったのに、英語が出来る、話せると思われていた私は、みんなと同じくらい、必死に勉強して高得点を取れたとしても、母国語が英語だから、ずるい、などと言われることが絶えず、ずっと目の敵にされ続けた。きっと、本人たちは私を傷つけて追い込んでいることなど一ミリも思っていないのだろう、と思いながら日々は過ぎていった。英語のテストで高得点を取らなければ馬鹿にされてしまうと、いつしか自分を追い込むようになっていた。そして精神的にとてもしんどくなっていることに気づいた。勉強している間、部活をしている間、みんなから向けられる視線が鋭く冷たく痛く、私は耐えられなくなった。そして結局転校した。それと同時に部活を辞めたのだった。

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