第79話 デートをした。② (ver.早乙女華)



 それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾




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 新厩舎を見た後はメインである陽明門だ。日光東照宮で思い浮かぶのはこの門だろう。とても煌びやかであり、将軍の威光というのがわかる。


『やっぱり生で見ると凄いね〜、運転してきた甲斐があったよ!』


『そうだね、細部まで凝ってて凄いな……』


 本当に語彙力が無くなる…… 凄いが沢山出てくるが本当にすごいのだ。


『そうだ、一緒に写真撮ろうよ!』


『良いよ、どうやって撮るの?』


『実は……自撮り棒持ってきました!康太と初めてのデートだから気合い入っちゃって……』


『まあ誰かに撮ってもらうのはリスクあるしね、やろっか。』


 早乙女さんは自分のスマホをセルカ棒に填め込み、写真を撮った。数枚撮って、スマホを見てとても満足したみたいだった。


『うん、良い写真!康太、ありがとうね!』


『ちょっと見せてくれない?』


『うん、良いよ。はい、どーぞ。』


 早乙女さんのスマホに写っていたのは、カップルにしか見えない2人だった。2人ともとてもいい笑顔だ。ただ早乙女さんはとても美人で俺と釣り合っているのかと言われると微妙だけど……


 俺はスマホを早乙女さんに返して、また次のスポットへ向かった。


『次はね、華厳の滝にいこっか!』


 華厳の滝は東照宮の近くにあるとても大きな滝だ。日本三大名瀑の一つで約100メートルの落差がある。


『良いよ、エレベーターも乗る?』


『うん!やっぱり正面から見たいよね!』


 ということなので俺達はお金を払い、エレベーターに乗って正面から華厳の滝を眺めた。やはり100メートルの落差は圧巻の一言で、また周りの自然と相まってとても神秘的な雰囲気を醸し出していた。


『華厳の滝ってパワースポットって知ってた?』


『確かにそんな感じはするな、凄くパワー貰えそう。』


『その中身はね、清らかな水から仕事運に良いって言われてるの。』


『それじゃあ今やってるプロジェクトが成功するように祈るか。』


『それも良いけどね、まだご利益はあるんだよ?』


『ん?何があるの?』


『恋愛運!私は康太に選んでもらえるように祈ろうかな……』


『それは華厳の滝じゃなくて俺に言いたいんじゃないのか……』


『あはは、バレちゃった? まあでも恋愛運もあるんだからこの内容を祈りながら滝の音を聴くよ。』


 早乙女さんの俺に対する好意は素直に嬉しい…… ただ本人を目の前にして言われると知っているとは言え流石に照れてしまう……


 ただ華厳の滝は恋愛運だけじゃなくて色々なパワーを俺にくれているような気がする。やはり日光は特別な土地で徳川家康がこの地を選んだのもわかった気がした。


 そして俺達は華厳の滝からパワーを貰った後は、日光と言えばこれだと言える湯葉を食べに行った。


『ん〜、この湯葉美味しい!』


『やば、めちゃくちゃ美味しい……』


『やっぱり日光選んで良かったでしょう?』


『うん、最高だよ。ありがとう、華。』


『ち、ちょっと……それは不意打ち……ま、まあ私の方からもお礼を言うわね、ありがとう康太!』



 何故か早乙女さんが照れてしまったが、俺達は湯葉を堪能した。やっぱり観光にグルメはセットだ。


 湯葉などを食べながら俺達は他愛もない話をした。すると若い女性の店員さんがお水を注ぎに来てくれた。学生のアルバイトだろう。湯葉は口の中の水分をとっていかれるからとてもありがたい。


 店員さんは俺の水を入れ終わってテーブルに置こうとした時、コップの表面が濡れていたため手が滑ってしまいコップを倒してしまった。


 幸い早乙女さんには被害は無かったのだが、俺のズボンはそれなりに濡れてしまった。


『も、申し訳ありません!ただ今タオルを持ってきます!』


 店員は急いで裏へ回りタオルを持ってきた。


『康太、大丈夫!?』


『うん、少し濡れたぐらいだし暫くすれば乾くよ。』


『あの、こちらタオルになります。本当に申し訳ありません!』


『いやいや、気にしないでください。』


『でも……』


『僕も仕事でミスをしてよく周りに助けられてますしね、あはは。』


『康太……』


『ただお詫びとしてせめてお代は無しに……』


『きちんと全額払いますよ。とても美味しいお料理でしたので。』


『そんな…… それだととても申し訳ないと言いますか……』


『本当に気にしないでください。また日光に来た時には立ち寄らさせていただきますね。』


 お会計の時もものすごく謝られたが俺としては全然気にしていないのでむしろこちらが申し訳なくなった。


 こういう事が起こるととてつもなく怒る人がたまにいるが、俺としては学生のアルバイトもミスをしたくてしているわけじゃないので怒る気には全くなれない。


 店を出ると早乙女さんが腕に抱きついて来た。


『私また康太に惚れちゃった…… あんな事中々出来ないよ……』


『いや、普通だと思うけど……』


『ううん。あそこであんな対応が出来るのは凄いよ。まあ惚れた男の器が大きいのは少し誇らしいけどね!』


『まあ俺はそんな気にして無かったしね。それじゃあ次のところ行こうよ。』


『うん!もう康太大好きだから!』


 早乙女さんが何故か俺にベタ惚れして腕にめちゃくちゃ抱きついて車に戻るまで離れなかった……


 そしてベタ惚れした早乙女さんと次のスポットへまた向かった。





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 先日は皆様優しいコメントありがとうございましたヽ(;▽;)


 これからも頑張って執筆して参ります!


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