第78話 デートをした。① (ver.早乙女華)
時間軸は6月へ戻ってます。前回の続きは数話後で判明します。よろしくお願いします!
それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
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昨日の長友さんとのデートから、今日は早乙女さんとのデートである。正直なところ、昨日の不意打ちキスが未だに忘れられないでいた……
ただ早乙女さんとのデートも楽しみなので、気持ちを切り替えて今日のデートに臨む。ただ今回は俺が運転するんじゃなくて、早乙女さんが運転してくれるらしい。
そして早乙女さんが来たので、インターホンから鍵を開けて下へ降りた。今日も彩のお見送りだ。なぜか昨日よりも機嫌が悪い。というより落ち込んでる。
『今日もデート…… いってらっしゃい……』
『ああ、行ってくるよ。』
彩が気がかりだったが、とりあえず行くことにした。
エントランスに降りると、早乙女さんが待っていた。
なんだかんだ休日に会うのは初めてだが、仕事の時と違った雰囲気だ。言葉で説明するのは難しいが、仕事の時はキリッとした感じだが、今は少しラフな格好なので柔らかさを感じる。これもまた魅力的だ。
服装としてはチェック柄ジャケット×リブフレアパンツにスニーカーといった感じでまとめている。
『おはよう児島君!』
『おはようございます、早乙女さん。その…… 服似合ってますね。』
やっぱデートの初めに服装を褒めるのは必須だろう。流石の彼女いない歴=年齢の俺でもわかる。
『あら、ありがとう。児島君もカッコいいよ!』
『えっ…… ありがとうございます……』
あっさりとカウンターパンチを喰らった…… 早乙女さんにそんな事言われると照れてしまう……
『と、とりあえず、地下駐車場に行きましょう!』
『うふふ、そうね。いきましょうか。』
俺達は地下駐車場へ行き、レンタカーに乗った。今日もベンツだ。昨日乗ったものとは違うが。
『本当に運転任せても大丈夫なんですか?』
『ええ、昨日の運転で疲れてるでしょ? 今日はゆっくりして欲しいかな。』
早乙女さんはいつも俺の事を1番に考えてくれる。申し訳ないぐらいに。
『それじゃあお言葉に甘えて…… それで今日はどこに行くんですか?』
『内緒…… 着いてからのお楽しみで。』
妖艶な雰囲気を出しながらそういった。行き先が分からないので妙に期待してしまう自分がいる。楽しみだ。
そして俺達は目的地へ向けて出発した。
運転している時にサングラスをしている早乙女さんは凄く美しかった……
車はいつもの横浜方面ではなくて北へ向かっている。東北自動車道だ。
『どこへ向かってるんですか?』
俺は少し不安になり聞いてみた。
『んー、もうちょっとしたら教えようかな。』
そして2時間弱車を走らせた時早乙女さんはようやく教えてくれた。
『いつも都会で疲れた生活しているかなって思って日光に来てみました!』
言われてみれば今は栃木で、周りには沢山の自然がある。空気がとても美味しい。そういえばスニーカーを履いていたのはそういう意図があったのか、
『それに昨日ね、長友さんが児島君は歴史が好きだって自慢してきたから……それにピッタリじゃないかなって。』
確かに俺は歴史が好きだが、それを相手に押し付けたくはない。でも早乙女さんは俺のためを思ってここに連れてきてくれている。なんだろう、この包み込むような優しさ。とても居心地が良い。
『その…… ありがとうございます!』
『良いのよ。私も楽しめるしね。それと今日は一つお願いがあるの。』
『何ですか?』
『その…… 恋人っぽく振る舞いたいなって…… ダメかしら……?』
さっきまでお姉さんみたいな感じで接していたが、今はおねだりをしている。ギャップにやられそうになる……
『昨日長友さんとも……恋人らしくしたって聞いて…… 私もしたいな……』
ここまで言わせてしまってダメだと言える俺ではない。
『良いですよ……』
『本当? それじゃあ名前呼びと敬語無しにしたいかな……
康太君は美川さんがいってるし…… 康太って呼んでも良いかな……?』
彼女はそう頼んできた…… 破壊力が凄い。俺には効果抜群だった……
俺は目を逸らしながら答えた。
『良いですよ…… 俺は…… 華で良いですか……?』
『うん!ありがとう!それじゃあまずは東照宮から行こっか!』
早乙女さんは目一杯の笑顔でうなずいてくれた。そして車から降りた時、すぐに手を繋いできた。
『これも長友さんとやったんでしょ…… 私も手を繋ぐからね……』
俺にどうやら拒否権はないらしい。拒否はしないけどね。
『それじゃあ行くよ、康太。』
『うん。行こうか。』
俺達は手を繋いで東照宮へと向かった。
ちなみにここで児島豆知識。
日光東照宮とは徳川家康を祀っている事で有名だが、今現在の荘厳な形が出来たのは家康が亡くなってすぐの時ではなく、第3代将軍徳川家光の時である。
と読者にとってどうでも良い情報は置いておいて、俺達は東照宮の境内へと入った。
土日なだけに人はそれなりにはいるが、都心からかなり離れているため人は都心ほどおらずむしろ居心地の良いものだった。
まず目につくのが、東照宮と言えばこれだと言える新厩舎の猿だ。見ざる、言わざる、聞かざるで誰もが知っているものだろう。
『あ、華。あれだよ有名な猿の。』
『あ、こんなところにあったの!凄い!写真撮ろうっと!』
早乙女さんも楽しんで日光観光をしている。
『凄いね、これって結構深い意味だよね。現代にも通じる所があるよね。』
『そうだね。災い事には首を突っ込まないって事だよね。俺は突っ込んじゃったけど……』
俺は偽装結婚にまで首を突っ込んでるのでこの故事の正反対をしてしまっている。
『でもね、私はそれが康太らしいって思うよ。人が困っているのを見捨てない所。私もそれに救われたんだから。』
早乙女さんは俺の目を真っ直ぐ見てそう言ってくれた。心の底から思っていると伝えたいらしい。
『ありがとう。そう言ってくれて嬉しいよ。俺も華に助けられてるけどね。』
『ふふ、それじゃあお互い様だね。それじゃあ次行こっか。』
そうして俺達の日光観光が幕を開けた。
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この小説面白いですかね? 最近書いてて読者がどのように思っているのか時々不安になったりします…笑 このプロットは読者受けするのかとか、ここ削った方がいいかなだったり。
まあ精進あるのみですね、皆様に喜んで貰えるように執筆頑張りたいと思います。
変なこと書いてすみませんでした。
良ければ星とフォローしてくれると嬉しいです(●´ω`●)
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