第59話 修羅場った。②
それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
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俺は長友さんに向き合い話し始めた。
『この事は、俺と早乙女さん以外に口外するのは禁止になるけど、それでも良いか?』
『はい……お願いします…』
彩からの内容は、包み隠さず全てを話して良いって言う事だった。ただ誰にも言わない条件で。彩も長友さんを信頼してるんだろう。俺の同僚だから。
俺はどうやって彩と出会って、そこから偽装結婚になったのか。またいつ早乙女さんにバレてこういう仲になってしまったのかを一から順を追って説明した。
『とまあこんな感じかな。何か質問はある?』
『それじゃあまず早乙女さんに質問しても良いですか?』
『ええ、大丈夫よ。』
『早乙女さんは……その…児島さんの事が好きなんですか…?』
『ええ、大好きよ。この世で1番ね。』
『それじゃあこの偽装結婚は認めてるんですか?』
『何も児島君が決めた事に口出しする権利は私には無いわ。それに人助けでそこまでする児島君には、さらに惚れ直したというか…』
『あ、わかりました。』
『ちょっと最後まで聞いてよ!』
『惚気は大丈夫です。私も言いたい事があるので。』
『何かしら?』
『いわゆる宣戦布告ですね。私はあなたには負けません』
『つまりあなたも児島君の事が好きなの?』
『そうです!児島さん、聞いてください!』
『お、おう……』
『私は児島さんの事が3年前出会った時から大好きでした!』
『え?3年前?俺と長友さんその頃違う支店だよね?』
『やっぱり覚えてなかった…… 私が新卒1年目の時、実は私達は本店で会ってるんです!』
『え!? マジで……?』
『マジです、大マジです! エレベーター前で泣いている女の子覚えていないですか?』
『えっと…… あ、思い出した! チョコレートとハンカチあげたわ! もしかしてあの子が長友さん?』
『そうですよ……ちっとも思い出してくれなくてこの2ヶ月辛かったんですから……』
マジか……あれが長友さんだったのか……泣いてたからあんまり顔見れてなかったしな。てか長友さんも俺の事好きなの!? それならこの状況ヤバくないか? 完全にバチバチモードに入るよね……
『ごめんね、その…言い訳じゃないんだけど…泣いてたからあんまり顔見れなくてさ。まあ機嫌直してくれないかな…?』
『はい… ただ埋め合わせはしてもらいます!』
『それはするよ…うん。』
『言質とりましたから拒否は無しです! それで話変わるんですけどお2人は付き合ってるんですか?』
『いや、付き合ってないよ。俺も一応結婚してる事になってるから。不倫になってマスコミにバレたらとんでもないし。』
『それなら良かったです。それといつも2人だけで飲みに行ってるんですか?』
『週1で飲んでるわよ。私が児島君にアピールするためにね!』
『ぐぬぬっ、先を越されてましたね…… この事は黙ってあげましょう。ただ条件があります!』
え、脅されるの…… 金は勘弁してくれよ……
『私もこの会に毎回混ざります!それじゃないと監視出来ないじゃないですか!私を出し抜いて付き合うのは許しません!』
『えっ……!?』
『だから、私も一緒に飲みに行くっていってるんです!早乙女さんと2人きりなんて児島さんが何されるかわかりませんから。』
『ちょっと、それ私がすごい軽い女みたいに言ってない?』
『そんな事ないですよ? でも私の方が良い女ですから、混ざられると児島さんを取られちゃうとか思ってるんですか?』
『何よ!私の方が良い女よ!ね?児島君?』
『児島さん、私の方が年増女よりも良いですよね?』
『年増って…… でも私にはあなたにはないセクシーさがありますから? そのまな板で言われてもね?』
『寄せればありますから!て、何言わせてるですか!』
いや自分で今言ったよね? それに何この状況…… 俺がこんな美女から迫られるなんて…… てか俺は偽装結婚している身だから無理だと伝えたはずなんだけどな。
『以前早乙女さんにも伝えたんだけど、俺は偽装結婚しているから彩に迷惑になるような事は出来ない。だから長友さんの気持ちにはこたえられないんだ……』
『知ってますよ!ただ私も早乙女さんと同じでこれからアプローチしていきます!覚悟しててください!』
長友さんはそう言って俺に抱きついてきた。まな板だけど柔らかい……とかじゃなくて何で抱きついてんだよ….
『あ、やめなさいよ! こうなったら私も!』
今度は対面に座っていた早乙女さんまで来て俺に抱きついてきた。こっちは出ているところは出ているだけにまた違った柔らかさだ……ってそうじゃないんだ。
『2人とももうすぐ店員が来るからやめてくれ!』
『『むぅー、残念……』』
2人とも離れてくれたようで助かったが、すぐに店員がビールなどを運んできた。ここが見られてたら完全にグルメ芸人になってた。危ない危ない……
『とりあえず、飲みましょう。2人ともバチバチしてるのはわかるけどね?』
『児島さんがそういうなら……』『児島君のためならね……』
『はい、それじゃあ乾杯!』
俺達3人は10時過ぎまで飲んだ。月曜日なので控えめにしておいたけど。
この最中2人はいい争いばかりしていた……俺は毎回仲裁する羽目になりなかなかに疲れた。これが毎週あると思うとげんなりしてしまった俺であった……
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