第38話 デートをした。③
本日は7時と17時に投稿します。変更して申し訳ありません。それではお楽しみください(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
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映画が始まった。
俺は白鳥さんの演技に見入ってしまった。本当にその場にいるような臨場感、感情の起伏など演技が物凄く引き込まれるようなものであった。
彩も途中泣いていたりしていたため、女優から見てもすごいものだったようだ。
ただ少し途中でコーラを飲むときにふと我に帰ってしまうのが難点だった。
それに1度全く同じタイミングでコーラを手に取ってしまい、互いに見つめあってしまった。
カップルシートの密着感もあって恥ずかしくなってしまい目を逸らしてしまったが……。
そうして映画が終わった。俺はこの後どうしようか悩んでいた。
すぐに帰るべきなのか、それともデートだから他の場所へ行くべきか。
俺は自分で答えが出せなかったので彩に聞いてみた。
『もうお昼の時間になったけど、外でご飯食べる?それとも家で食べる?』
『うーん、やっぱり映画の後は語り合いたいから外で食べる!六本木ならいい店知ってるからそこ行こっか。個室になってるし!』
『うん、りょーかい。ちょっとトイレに行ってくるね。』
『はーい、待ってるね。』
彩はサングラスとかの変装をしていても美人なのは誤魔化せないので、ナンパされる可能性がある。
そのため俺はトイレを急いで済ませて戻ったが心配には及ばなかったようだった。
そうして俺達は彩の案内でお店に入った。
個室になったからか彩もようやく気を抜いて良いようになり、ふぅーとため息をついていた。やはりバレるかもという心理的プレッシャーは相当なストレスを与えているに違いなかった。
『彩、大丈夫か? 外が辛いなら家に帰っても大丈夫だよ?』
『気にしないで。私も久々の遊びでの外出でストレスよりも嬉しい方が大きいから。それにしても良い映画だったね!』
『ああ、白鳥さんの演技は眼を見張るものがあったな。』
『うんうん、それにねあの正直な気持ちを吐露する場面でああいう風な言い回しを出来るなんて流石だった!後ね、ここのシーンめちゃくちゃ泣けなかった?』
彩はパンフレットを見せながらそう言ってきた。彩の喜ぶ姿が見れてなんか俺も嬉しい。先週は嫌な思い出を作らせてしまったから。
しばらくの間映画談義に花を咲かせていると、和食料理が運ばれてきた。どれも美味しそうだ。
『めちゃくちゃ美味しそうだな。それじゃあいただきます!』
『私も!いただきます!』
俺達は絶品に舌鼓を打っていた。
『どうこのお店? めちゃくちゃ美味しいでしょ!』
彩は自慢げに聞いてきた。ドヤってる顔もまたとても美しい。
『ああ、めちゃくちゃ美味い。ありがとうな。』
『どういたしまして!じゃあ次はどこに連れてってもらおうかなぁ?』
『まだどっか行くのか?映画は終わったぞ?』
『もう、映画だけなんて連れないこと言わないで!せっかくの休日なんだから他にも行こうよ!』
『俺は全然良いぞ。それじゃあどこ行こっか?』
『ヒルズ登らない?実はまだ行ったことなくて一度行ってみたかったんだ!』
『よしじゃあ行くか!』
俺達は食べ終わった後、徒歩でヒルズへ向かった。ほとんどゼロ距離ではあったが手は繋いだ。むしろ手を繋がないと不機嫌になるので繋がざるを得ない。
『うわ、めちゃくちゃ大きいね!』
『そうだな、俺も初めてだからここまで大きいのかと驚いた。』
『よし、じゃあチケット買って上まで行こ!』
『うん、それじゃあ並ぼっか。』
ただ俺はこの時後ろにつけてきている人が1人いる事に気づいた。
帽子とマスク、それに眼鏡をしている格好なんだが映画館でも見た。それにまた見るなんてやはり違和感がある。
まず1人で映画とヒルズに来るわけがない。いや来る人はいるか。ぼっちの皆さんすみません…
とりあえず俺は週刊誌かもしれないので迂闊な発言はしないように気をつけた。
ただまだ週刊誌と決まったわけでは無いし、彩を怖がらせたくは無かったため何も告げずに過ごした。
俺は気をつけながらチケットを買ってエレベーターに乗り込み上階へと目指した。
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