第4話 ラントグレ国のユスティース王

ラントグレ国のユスティース王。

この名を聞いて身震いしない者がいようか。

それ程までにこの王は恐ろしく冷酷だった。

恵まれた魔法の才能を生かし、敵国を無慈悲に皆殺しにした。

それによってラントグレ国はたった1代でどの国をも凌ぐ大国へと成長した。

だが、ユスティースは満足しなかった。

本当に欲しいものは手に入っていなかったのだ。

その為に自分と人間との間に子をつくり、それを食べた。

半人半魔を食べることで誰も敵わない魔法の持ち主となった。

もう1人食べれば完全なる魔法が完成する。

そんな時にエタンセルが生まれた。

ユスティースは最後の食べ物を楽しみにしていたが、妃のひとりが裏切った。

エタンセルの母のリリアナ。

最後の半人半魔を逃した。

しかしこんな所ではユスティースは諦めなかった。

その前に対策を打っていた。もしもの時の為の作戦は役に立った。

その作戦は外の世界に魔法道具を売りさばくことだった。

その中にはユスティースの魔力が込められている。

使い続ければその人物を乗っ取ることすらできる。

それが外の世界から拒まれるユスティースのやり方だった。


どこへ行こうと必ず我が腹に収めてやる。


ユスティースの言葉だった。

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