家族そして決意
「再婚した!」
こいつ何を言っているんだ。
「あの、説明してもらっても?」
俺は、渾身の作り笑いを披露しながら聞いた。
「そんなことより上がってうちなら多分四人でも充分くらせるから!」
こいつっ!
仕方ないのでリビングで話を聞くことにした。
まず父さんの名前は小鳥遊 翔
※1話でかいてなかった
再婚相手は小鳥遊 香澄さんと言うらしい。
意地でも旧姓は言わなかった。
大人の魅力というのだろうかすごく美人だった。
これから俺の妹になる方は小鳥遊 唯奈
この子の髪型はショートで綺麗な黒目黒髪
小学五年生ですごく落ち着いた子という印象だった
ん?いや違うそうじゃない。俺が聞きたかったのはそういう話じゃない。そうだ!
「なぜ?」
「なにが?」
「父さん、なぜ再婚したの?」
「したい人だったからかな?」
「キャーー//」
後ろがうるさい
「もういい、なぜしたかは分かった。
母さんのことはどうも思ってないの?」
俺は、母さんのことをよく知らないがこんなあっさりとした理由で再婚されるとなんかムカつく
「思ってないわけないだろう!」
そして続けて
「でも死ぬ前に許可とったよ?
そしたら『ふふふっ、そうねあなたはそういう人ね』ってOKしてくれたよ」
「あ、そう」
こいつなんなんもうついていけない
「じゃあなんで、香澄さん?は再婚しようと思ったんですか?」
「お母さんって呼んで」
「え?」
「再婚したしあなたのお母さんだものお母さんって呼んで」
なんだろう、感じたことの無い圧が···
「お、お母さん//」
「はい!」
「お父さんは仲良くなってくれて嬉しい!」
「ごほんっ!なんで再婚しようと思っんですか?」
「話は長くなるのだけれどいいかしら」
「まぁ、はい」
香澄さ、···お母さんが言うには前に結婚していた人が結構なdv男で度々殴られることがあったらしい、自分にやるならまだ良かったのだが矛先が唯奈ちゃんにまで行こうとしていたとき、父さんがたまたまあった勢いで美人だからと言うだけで「一目惚れでした」と告ったらしい。
何をやってるんだこいつは····
その時は、当然振ったがなんども「人妻でも構わない」だの「諦めない」だの言ってるうちに香澄さ、お母さんの方が根気負けしてしまったらしい。そこから家の事情など知った父さんが助けてくれたということらしい。
俺は、度々家庭内で暴力を見て正常でいられるだろうか。きっと出来ないだろう
唯奈ちゃんはきっと···
「唯奈ちゃん。今日から俺がお兄ちゃんだから!今日からどんな困ったことでも言ってね!兄妹なんだから」
これまで変わらなかった表情が気のせいか少し和らいだ気がしたそのあと少しして
小さく頷いてくれた。
そして俺は続ける
「で、これからどうするの?」
「?」
何も考えてなかったらしい···
「考えてないと」
「はい」
「再婚だけしてほっとくの?俺は、もう慣れたし一人でもいいけど唯奈ちゃんああいった以上ほっときたくない」
「そうだな、よしっ!じゃあ、ふたりぐらしができるようになるまで家族で暮らそう!」
「ん?2人暮らし?」
「そうだよ」
「俺だって写真家としてはいろいろいきたいもん!」
「行きたいもんって、かす···お母さんは?唯奈ちゃんの事とかありますよね」
「さっきの空くんの言葉を聞いて任せていいって思ったから、翔についてく!
唯奈のことお願いね、お兄ちゃん!」
「////〜〜/////」
すっごい恥ずかしい〜!!
初対面であんなことを〜〜〜〜!!!
「そ、そうだ唯奈ちゃんは?
お母さんとかと離れちゃうけど」
「····大丈夫//」
「あ、そう」
「空ー大丈夫だろそんな急いで考えなくても今すぐって訳じゃないし」
「そ、それはそうだけど···」
「なになに〜?女の子と二人きりが緊張するの?」
クソっ!ムカつく!でも図星すぎて反論できない
そして俺は目を逸らしつつ
「こ、これでも俺は、男だから家に二人にしていいのかって言ってるの」
そんなことを言うと父さんは真剣な顔で
「お前と一緒に二人きりになるとなにか起きるのか?」
「そんなわけないだろ!」
そう俺が返すと、父さんは満面の笑みで、
「なら大丈夫だな!」
「わ、分かったよ」
こうして、家族の暮らしが始まった。
今まで慣れてきた一人暮らしとは違い
朝起きたらお母さんがいて、
「あら?朝早いわねぇ、もっとゆっくりしてていいのに」
「一人暮らしが長くて勝手に起きちゃうんですよ、なにか手伝う事ありますか?
お、お母さん////」
「ふふふっ、じゃあ手伝ってもらおうかしらお皿出してもらえる?」
「はい!」
「あ!あと、もう少しで朝ごはん出来るから唯奈を起こしてきてもらえる?」
「分かりました!」
そう言って2階へ行き唯奈ちゃんの部屋に着いたゆいなちゃんの部屋は俺の部屋の隣だ。
俺は、軽くドアをノックして中に入った。
「う、うーーあーー」
唯奈ちゃんは酷くうなされている様だった
唯奈ちゃんの手を軽く握ってあげて起こすことにした。
「唯奈ちゃん、起きて!朝だよ!」
「ん〜?」
「大丈夫?うなせれてたけど」
唯奈ちゃんの目には少し涙が溜まっていた
そして、少したって無言で抱きついてきたのでそっと腕を背中に当てて「大丈夫だよ」と言い聞かせながら俺は決意した
---もう絶対にこんな顔を
俺の妹にはさせないと---
「お兄ちゃん」 @sosu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。「お兄ちゃん」の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます