第4節、偽りの思い

何時間くらい話をしていたのだろう。辺りはすっかりと暗くなっていた。


そこにクラスのいじめっ子達が来た。

仲良く話している君とあの子の姿を彼らは見逃さなかった。

そのリーダー格の1人が

「おや〜。おふたりさん仲がいいね。そんな仲良く話しているなんて、もしかして付き合ってたりして」

とふざけた口調であざ笑った。


君とあの子は「そんな訳ない」と言ったが

「本当かなー、普通は男女2人であんなに仲良く話す事なんてないと思うけど」

と面白おかしく返された。


それに君はつい「違うし、こんな奴なんて好きでもなんでもないし。ただ遊んでただけだ、からかってただけだ」と思わず言ってしまった。


それを聞いたいじめっ子達は

「何ムキになってるの。やっぱり付き合ってんじゃねーの」と余計に笑われた。


その後いじめっ子達が帰った後であの子は

「やっぱり、こうやって合って話すのは間違ってたんだよ」と震えた声で呟き、その場を立ち去った。


その横顔はとても悲しそうな顔だった。

君はそれをただ見つめる事しか出来なかった。

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