第2章、神社
第1節、声
君はあの子と話をした次の日ふとあの神社に足を向けた。
絆神社に入るとそこには1匹の猫がいた。
猫は黒く汚れているがもともとは白色の猫だったのか、黒色の毛の中に何本か綺麗な白が見えた。
「なんだお前も1人か」と言うと神社の社に腰を下ろし愚痴をこぼし始めた。
「せっかく話せたのに、あれはなかったよなぁ」
「小学生の時は、普通に話せてたんだけど
中学に入学してすぐ男友達が増えてさぁ
女の子と話すなんて論外
なんて雰囲気からあの子と話す事が出来なかったんだよなぁ」
と神社にいた猫を撫でながら話していた。
「せっかく昨日話せたのに今度は、いじめっ子達に馬鹿にされて、ついつい酷いことまで言ってしまって、本当に最低だよな」とそこまで話し終えるとふと声が聞こえた気がした。
その声は「お前は馬鹿だな、お前は馬鹿だな」
だった
そう言われた君はその不思議な声になぜか怒りは湧かなかった。
君は代わりにこう呟いた
「確かに僕は馬鹿だ。周りの雰囲気であの子と話さず、やっと話せたのに傷つく事を言って。だった周りに言われただけで僕は大切なあの子を傷つけてしまった。本当にバカだ、俺は本当にバカだ。」
するとまたどこからか声が聞こえて来た。
「そう君はバカだ、酷い奴だ、最低な奴だ」
と、そう言われた君は一人その神社から外に出ていくのだった。
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