第2節、ありふれた出来事

中学を卒業後、志望校が同じで同じ高校となったが会話をする事はなかった。

そもそも男子は男子、女子は女子のグループになっているから、話す機会すらなかった。

唯一クラスで男女グループになっているのは、クラスの中心メンバーくらいだった。

そんなどこにでもある普通の高校生活を2人も過ごしていた。


高校2年生になって2人は同じクラスになった。

それでもお互い話す機会はなく、いつもの日々を過ごしていた。


秋になり文化祭の時期が近づいてきた。

君は高校1年の時に見た、先輩の文化祭行事がとても楽しかった為、その実行委員にすぐ立候補した。

けど、実行委員はとても面倒な役職で他には誰も立候補はしない。

そこで決まったようなセリフを先生は言った

「みんな文化祭はお前らが作るものだぞ。誰かやりたい奴はいないのか。男子はいるから女子の意見も取り入れるのに、やってくれる女子はいないか。」

すると1人の手が挙がった。

手を挙げたのはあの子だった。

「やってくれるのか。よし決まったなみんな2人に拍手」

と先生のお決まりのセリフで、ようやく委員を決める作業を終えた。

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