第8話
side 春宮紫苑
団長から遠征の話を聞いて翌日、
僕は遠征の荷物の点検をしていた。さすがに荷物の用意はしてくれているが、あんなことが昨日にあったため、念のためにしているのだ
点検をしていると団長から声をかけられる
「おい紫苑、終わったのか?」
「はい。終わりました」
「よし、出発だ。みんな、集合場所に向かうぞ」
集合場所に到着すると、そこにはまだ誰もいなかった
どうやら僕達が一番乗りだったらしい
「今日■よroしクな、紫苑」
「おう、yoろ■くだゼ」
どうやら同じ班のメンバーの騎士が二人――ジョンとティアナがいた
「ああ、よろしくな」
ちなみにこの二人は僕がこの騎士団に厄介になることが決まった最初からなぜか比較的好意的だった奴らであり、いろいろとお世話なった奴らである
適当に二人と駄弁っているとぞろぞろとクラスメイト達と豪奢な格好をした騎士達がやってきた
どうやら思いのほか長く駄弁っていたらしい。そういえば、確か、祐介と同じ班だったな
「おはよう紫苑、そしてジョンさんとティアナさん、よろしくお願いします」
「あa、よ■ロシく」
「こtiらもよろし■だゼ」
どうやら来たようだ
祐介達クラスメイトを連れてきた
騎士団――第一騎士団の団長と我らが第三騎士団の団長からそれぞれ5~10分位の説明の後、僕達は出発した
「羽根山と秋崎はいないのか?」
「あぁ、そういえば紫苑には言っていなかったな。羽根山は錬金魔術の才能があるらしく、城で紹介された錬金術士のもとで修行しているぞ。そしてこころは回復魔術の才能で今回の遠征にも参加して、別の班だよ」
「秋崎と別の班で大丈夫なのか?」
「こころなら問題ないよ友達同士でだったからね」
「そうかよ。ところで、祐介はどんなチートをゲットしたんだ?」
「いや、俺は特にかな。でも身体能力はだいぶ向上したし、魔力も平均以上あるらしいよ」
「…ちなみにどれくらい?」
「身体能力、魔力が一般兵士、魔術士の3、4倍位だっけ?って紫苑なんでゆっくり離れていくんだよ」
「いやだって、お前の今の身体能力じゃうっかりしたら僕、君に殺されちゃうじゃないか」
「いやなに言ってるんだよ。そうならないようにしてきたから大丈夫だよ」
…イマイチ信用できないなぁ
「なぁ紫苑、ジョンさん、ティアナさんを話は変わりますけど、そういえば、どうしてこの国には騎士団が3つもあるのか知っていますか?」
唐突だなオイ
そして何故故に僕に聞くのだろうか。そしてジョンとティアナは何故首をひねっているのだろうか?まぁ僕は知っているが
「なぁ祐介、ジョン、ティアナ、この国において騎士は普通どんな奴らがなるか知っているか?」
「…?いやわからない」
「じゃあヒントだ。第一騎士団の奴らと第三騎士団の奴らの違いは何だ?」
「………?」
「………?」
「………?」
三人とも駄目かよ。ていうかジョンとティアナはわかると思うのだがなぁ……
「祐介、お前達を指導している第一騎士団の団長の名前は何だったか?」
「ええと…確かダニエルさん、ダニエル・マッケンジーだっけ」
「じゃあ第三騎士団は?」
「アルカっていう人だったけ」
「何か違いがあるよな」
「違い?苗字があるかないかくらいしか…」
「それだよ」
「へ?」
「苗字があるかないか。まぁつまりは貴族か平民かだな。そして何故3つもあるかっていう質問だったな。簡単に言うと身分によって分けている。つまり、第一騎士団と第二騎士団は貴族出身で第三騎士団は平民出身だな」
「何で身分ごとに分けているんだ?」
「元々は騎士団は第一と第二の二つだったんだよ。でもまぁ、騎士団の腐敗や弱体化が昔あったらしくてな、その際にいろいろとてこ入れした結果らしいぞ」
「すごいな紫苑。よくそんなこと知っているな」
「あ■俺も知らnaかッたよ」 「ワたシもdaぜ」
「騎士団で勉強しているときに老騎士達から聞かされたんだよ。ていうかジョンとティアナもそのとき聞いていただろう?」
大丈夫か全く、いろいろと心配になってきたなぁ…
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