第3話
side 春宮紫苑
僕達が異世界に転移して数カ月たった。各々各自それぞれ異世界にきたさいに手に入れたチートを確認し、能力を伸ばしている。そんな中僕は……
「おい紫苑!!さぼってんじゃねーよ!!」
「おいお前の限界はそこなのか?!違うだろう、おらもっとシャンとしやがれ!!」
「オラオラ、どうしたそんなモンかぁ!?」
ガチムチの奴らにしごかれていますね
……どうしてこうなったのだろうか…
話は数ヵ月前に遡ることになる
僕達を召喚したおっさん達の話
は落ち着いたらしく、今は移動している。どうやらここは王城の中
らしくとても広い。羽根山から聞いた話曰く、この世界の人類は
天界の神々というものを信仰している。そして天界の神々に敵対している魔界の神々というものが
人類に脅威を振り向いているらしく、その脅威をどうにかするために僕達は召喚されたらしい
一応、ここで召喚されたのは僕達だけらしいが、他の場所でも召喚は行われたらしく、もしかしたら他の召喚者とあうかもしれないとのことらしい
おっさんの説明(謎言語)を聞きながら進んでいくと、学校のグラウンドのような広場についた
「どうやらここで、能力の測定をするそうですぞ」
「能力の測定?」
「ええ、紫苑殿。教団長殿の話によるとこの世界ではゲームで言う
スキルのようなものがあるらしいのですぞ。拙者達、召喚された異世界人はそのスキルであったり、強い魔力だったりを有しているらしく、それを今から調べてその能力にあった配属先を決め、能力を伸ばしていくそうですぞ」
なるほど
「■■、■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■!!」
また教団長とかいうおっさんが叫んでいる。人が集まっているため前で何が起こっているかは見えない。仕方ない羽根山に翻訳してもらうか
「羽根山、何て言っているんだ?」
「……どうやら、あの者達が強い魔力とスキルを有していたみたいですぞ」
なるほど…
どんな奴だろうか
げっ……
「……よりにもよってあいつらか
……」
「…ええ、彼等ですとも」
そこにいたのはチャラチャラした奴らだった。特にその中にいる男女のリーダー格達が凄いらしい
「これは先生禿げるな」
「大丈夫でしょう。副担任の先生は彼等と同じような雰囲気の人でしたからな」
そうだったな
なら大丈夫だろう
……いや全然大丈夫じゃない!
そんなことを話していると僕と羽根山の順番になった。不良達のリーダー格が一番凄かったらしいが
他にも凄い奴はいたらしい。教団長さんの顔が凄いことになっている。そんなことを考えながら能力
を測るという水晶に手をかざす
……どうしたのだろうか。教団長さんの顔がどんどんと曇っていく
そして―
「■■■■■■■■■■■■!!!」
怒ったような声で謎言語で叫んだ
頼むから日本語で話してくれと
思いながら羽根山に翻訳してもらおうと振り返ると、なにやら羽根山が変な顔をしている。…いや羽根山だけじゃない、他の奴らも同じような顔をしている。
「おい羽根山、どうしてそんな顔しているんだ?」
すると羽根山は
「……紫苑殿、貴殿はどうやら
呪われているようです」
「呪われている?何に?というか何で!?」
「何故呪われているかはわかりませんが、どうやら……その…呪いをかけた相手というのがですね……」
羽根山にしては歯切れが悪い
「おいどうした。早く言っていくれ。こちらはお前が何か言ってくれないと状況がわからないんだ」
まぁ何かヤバイということは判るがそれだけしかないしな。何かしら状況把握の為に情報は必須なのだ
「…いの神々です」
あ?何て言ったこいつ?
「……天界の神々です、紫苑殿」
僕の思考は停止した
いや、させられた
天界の神々、とあいつは言った。
天界の神々とはこの世界の人類が信仰している神々のことである。
宗教や信仰にあまり接点のない元いた世界なら神だから何だという話であるが、この世界なら話は変わる。この世界では生活におもいっきり関係しているのだ。それも元いた世界とは比べものにならない位に。依存しているといっても過言でもないくらいに。その存在から呪われているとなったらどうなるだろうか?言わずもがな、重罪人扱いである
と、いうわけで僕は今、地下牢らしきところにいる
どうしてこうなった?
いやホントどうしてこうなった?
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