第15話 プヨプヨ大会企画書の提出

 健太が九月下旬に文化祭のプヨプヨeスポーツ大会の企画書を手書きしました。それを美咲に頼んでパソコンで打ち直して貰いました。

 健太はそれを渥美先生と二年生の二人二人に見せました。そして一部を渥美先生に、もう一部を高橋さんから文化祭実行委員会に出して貰いました。

「それでは、未完成ですがポスターを作成していますので見て下さい」健太そう言ってポスターを机の上に起きました。

「これを掲示板に張って参加者を募集するのですね」

「募集期間を何時から何時までにしましょうか」

「来週から二週間でどうでしょうか」

「そうですね、それで行きましょう。

 次に優勝者への景品などはどうしましょうか?」

「図書券でいいと思います。金額は後日決めましょう」

「そうですね、それから当日の裏方に人がいりますから各クラスから一名の応援を要請しましょう。

 それから明日までにポスター兼参加者募集案内を完成させますから、高橋さんはそれを文化祭実行委員会に提出して各クラス一名の応援の件を要請して下さい」

「桃山君、明日までに出来ますか」

「そうですね、ポスターを辞めて第一回桃花台高校プヨプヨeスポーツ大会参加者募集の件で一枚作成します」

「分かりました。早く掲示して各学年の皆さんの意見を聞きたいのです」

「そうです。すると募集期間が二週間では短いかもしれません。そこで三週間にしますか」

「それでは、明後日から三週間にしましょう」

「分かりました。それと先生チームも団体戦と個人戦の参加をお願いしましょう」

「まあ募集要項に書くだけ書いて、参加の有無は渥美先生に任せましょう」

「はい、そうしましょう」

 それからしばらくの間、健太は二人の二年生と打合せをして自宅で募集要項を書くと言う事で帰りました。そして美咲に電話しました。

「美咲、今晩美咲の家に行くからパソコンで一枚資料を作成して下さい」

「健太さん、また急に何ですか」

「文化祭で第一回桃花台高校プヨプヨeスポーツ大会をeスポーツクラブ準備委員会主催でやります。その募集要領を手書きしましたからパソコンで打って下さい」

「そうなの、それは急いでいるのですか」

「そうです、明日文化祭実行委員会に出すものです」

「分かりました。後で電話します」

 美咲は健太の電話を切って母の百合子の居る所に行きました。

「お母さん、晩ごはんが済んだら健太さんが急ぎの資料をパソコンで打って欲しいから家に来たいと言っていますがいいですか」

「急に何ですか」

「健太さん、文化祭で全校生徒と先生まで入れたプヨプヨ大会をやるのだそうです。それはスポーツクラブを作る為にどうしても必要なのだそうです。

 いいですか」

「いいですかと言ってダメですと言ったら美咲は引き下がるのですか」

「ええ、お母さん意地悪は止めて下さい」

「美咲はもうパソコンで資料を作る心構えはしてあるのでしょう」

「そうですけれど」

「だったらお母さんに聞かずに健太さんが来ますと言えばいいではないですか」

「お母さん、ありがとう」

「それで何か出すのですか」

「何も要りません。夕飯が済んで八時過ぎにして貰います」

「分かりました」

 美咲は健太に八時過ぎに来るように電話しました。そして健太がやってきました。彼は手書きの企画書を美咲に渡して急ぎで資料を作る訳を美咲に伝えました。

「健太さんの気持ちは分かりました。それではパソコン入力しますから待っていて下さい」

「美咲、お願いします」

 それから美咲はパソコンに入力を始めました。

「健太さん、恥ずかしいからあまり部屋の中を見ないでください」

「すいません」

 それからしばらくして

「健太さんが後ろからじろじろ見ると気が散りますから静かにしていて下さい」

「はい分かりました」健太はそう言ったものの手持無沙汰でやることがありません。部屋の中を見ないで、美咲を見ないでと言われ健太はどうしたらいいのでしょうか。ともかく美咲の入力作業を優先させなければなりません。だからここにいるのは二人だけですが健太はぐっと我慢しています。

 それからしばらくして美咲がパソコンから印刷をしました。

「健太さん、これで出来上がりました。チェックして下さい」

「ありがとう美咲、では見ます」

「健太さん、本当に文化祭でプヨプヨ大会をやるのですね」

「そうだよ、eスポーツクラブを作る為にまずeスポーツを皆に知ってもらいたいのです。だからeスポーツクラブ準備委員会の主催なのです。

そこで茨城国体から正式種目になったプヨプヨゲームを団体戦と個人戦でやりたいのです。そして出来たら先生のチームも参加してくれたら楽しいのですが」

「それはスマホでやるのですか」

「そうです、そのことは書かれていませんでしたか」

「ごめんない、ありました。」

「そこで裏方が足りないので美咲や天舞莉さんに一郎君も手伝って欲しいのです。 それを美咲から頼んで下さい」

「はい、明日学校で頼んでみます」

「それではこれを四枚印刷して下さい。一枚は美咲の分です」

「はい印刷します」そう言って美咲は印刷を終えました。

「美咲ありがとう。今日はこれで帰ります」健太は資料をバックに入れました。

 そして、美咲に近づいて椅子から下ろして二人はキスしました。

「美咲好きだよ」健太はそう言って美咲の柔らかい身体を強く抱きしめました。それから彼女の胸も触りました。その柔らかい感触に今日も興奮しました。

「私も好きです」美咲は健太の右手が胸を触っているのを気持ちよく受け止めました。それで少しいい気持になりました。

 それから二人は下に降りていきました。そこで健太が大きな声でいいました。

「お邪魔しました。夜分遅くにすいませんでした」

「健太さん、それで資料は出来たのですか」

「はい出来ました。美咲さんに渡してありますから後で見て下さい」

「それでは気をつけて帰って下さい」

 そして、翌日の放課後、視聴覚室で健太は高橋さんに募集要項を渡しました。高橋はそれを文化祭実行委員会に持って行きました。それで募集開始の掲示の許可員を押して貰うのです。それが済めば十枚程印刷をお願いしました。

 高橋がそれを持ち帰ったら原紙を残して各学年の掲示版に張っていきました。それと健太は渥美先生の為に一枚残しておきました。

 健太はこれでまずはプヨプヨeスポーツ大会のスタートを切りました。

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