第十四話 密談の準備

勉強会が行われた次の日、俺は朝のホームルームが終わって教室から出ていく桜を捕まえるとに成功した。


そして桜は俺に気づくと、誰にも聞こえないような小さな声で俺に話しかけてきた。


「用件があるのね?」


流石に察しがいい。


「あぁ。今日の放課後に話したいこたとがある。」


「分かったわ。」


彼女は、職員会議があるから五時半まで教室で待ってなさい。というような内容を伝えて職員室に戻っていった。


教室に戻ると真っ先に話をしている桃山と拓斗の姿が目に入った。


やはりとても仲が良い。


お互いがお互いを運命の相手だと信じて疑わない。そんな関係であることが目に見えてわかる。


今まで俺は桃山を攻略出来ればいいとばかり考えていた。


だがやはり、拓斗の存在が大きすぎる。


俺が彼女といい感じになったとしたら、あいつは彼女を取り返しに来るに違いない。



その点も解決しなければならない。


例えば............。


やることは山ずみだ。そんな事を思いながらぼっーと授業を聞き流し、放課後くるのを待った。

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