不安

 カレーを食べている食事中。アリスはジッとケンを見つめていた。

 最近ケンにぃの帰りが遅くなっていた。

 遅いっていうと本当に遅い。

 深夜や朝になって帰ってくることがある。

 どうしてなのかって聞きたい。でも茉莉奈さんがケンにぃが好きだったという事実がいまだに信じられない。

 何故断った理由が聞き取れなかった。

 あの時アイドルの声が入ったのと声援で聞こえなかったからだった。

 少し考えてくるとケンのスマホから電話が鳴り響き手に取ると席を立っていた。

「もしもし古川です。お疲れ様です……え、倒れた!? 無事なんですか……。はい、はい。大丈夫です今から出ます」

 電話を切りこっちを見ると頭を下げていた。

「悪いアリス。今から急なバイトだからあとでラップしてくれないか?」

 そう言うとケンは外に出てしまった。

「ケン、にぃ……」

 追いかけるがもう遅かった……。

「……」

 そのまま席に戻りケンの残り物にラップをして冷蔵庫にいれた。

 なんでこんな事になっているんだろう……。

 前は一緒にゲームとか遊んだり一緒にお風呂にも入ってくれてた。

「私がケンにぃに告白したらどうなっちゃうんだろう……」

 そう今、一番怖いのはケンに告白するのだった。

 もし振られたら多分立ち直れない。そんな気がするからだ……。

 それに振った理由がどう話だったのか気になる部分でもあり聞きたくない部分でもあるからだ。

「怖い……」

 頭の中で断られるイメージしかなかった。

「もういっその事告白しない方が……」

 そう、告白しなければ昔見たく一緒に遊んだりするかもしれない。

 アリスは自分の部屋に入りケンが取ってくれたずっとルナ眺めていた。

「なんでケンにぃはバイトなんてしてるの……」

 ルナに話しかけるが答えは帰ってこなくその晩のはケンが帰ってくるまで布団にうずくまっていた。







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