フィギュア

「良かったら来てください」

 街を探索していたらメイドさんにチラシを受け取った。

「本当にメイドさんているんだな……」

 アリスがメイド服着たら似合うかもしれないな……。

 想像でアリスに着せてみる。

 帰ってきたらアリスが迎えに来て、

「お帰りケンにぃ……。ご飯にするかにゃん」

 そう、言ってくれたらバイトも、もっと頑張れる。

 すると隣からジト目で見ていた。

「ねぇケンにぃ? さっきからいやらしい目で見てない?」

 ハッと気づき慌てて首を振った。

「してない! してない!」

 そう。似合うかどうかで思っていただけで下心は全くない。

「えー本当に?」 

「ほ、本当だって。あ、ほらここに面白そうなゲームが売ってなアリス」

「ケンにぃ? なんで視線を逸らしてるの」

 慌てて首を横に振った。

「そ、逸らしてない! ほら、帰ったら一緒に遊ぼって。ね? ゲームで使用できるメイド服とかあるし」

「むー。やっぱりメイドさんが良いんじゃない」

 アリスは顔を膨らませていた。

「そんなことないって」

 アリスの肩をポンポンと叩いて店内に入り協力プレイを二つとアリスが面白そうと言ったのを一つと合わせて三つも購入した。

「良かったな」

「うん! ありがとうケンにぃ」

 良かった機嫌が戻ってくれて。

「じゃあ次はゲームセンターに行こう!」

 アリスは手を握り笑顔で言った。

「了解」

 ゲームセンターに着き今回の目的の商品を探す。

「あるかな?」

「どうだろう……」

 アリスと一緒に店内を歩き回っているとマジカルダンスのルンとルナを見つけた。

「見て! ケンにぃ。あったよ」

「おぉ!ホントだ」

 ルンのピンクの浴衣を着てリンゴ飴を持っていて。ルナは紺色の浴衣に綿菓子を食べてた。

「ねぇルナちゃん可愛いな……」

「」

 これはなんとしても取らなくてはいけない。

「よし、絶対にゲットしてみせる!」

「頑張ってケンにぃ!」

 アリスに応援してもらって百円玉を入れた。

 アームを動かしルンのフィギュアの目の前まで持っていきボタンを離した。

「どうかな?」

 箱に当たっただけでピクリとも動かなかった。

「私、やってみたい」

 アリスに交代し。操作するがさっきと同じだった。

「あぁ……残念」

「いや、まだまだいける」

 もう一回チャレンジしアームを爪を箱の角に狙って離すと動かすかに動いた。

「やったよケンにぃ動いたよ」

「やったこのまま」

 何度も繰り返しルンをゲットした。

「おぉ! ルンの浴衣ゲット」

「おめでとう」

「よし! 今度はルナだな」

 同じようにやってルナも取れた。

「凄い! 凄いよケンにぃ」

 肩を何度も揺すられ取り出し口からルナを渡した。

「はい。アリス」

「ありがとう」

「それじゃあ帰るか」

「うん」

 自宅に戻りアリスは箱を開けて眺めていた。

「おぉ! 凄いやっぱりルナちゃんカッコいい……。浴衣も可愛いな」

 嬉しそうで良かった。

 ケンはさっき買ったラノベを読んでいた。

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