お昼休み

 学校に着き昼休になった。アリスは一人の少女と教室で食べていた。

「それでね。ケンと一緒に遊園地デートしたんだよ」

「良かったじゃん」

「うん。また一歩前進したよ美咲ちゃん」

 一緒に食べているのは川島 美咲。この高校で友達になってくれていつも相談になってくれる友達。

「それで告白はしたの?」

「うぅ……。まだです」

 ケンが好きだってことを美咲にも話していた。その相談にも乗ってくれた。

「ケンの方はアリスが好きなの気づいてないんだから言わないと分からないんだから」

 美咲は持参してきた卵焼きをパクパクと食べていた。

「じゃないと男から告白じゃ。いつするかわからないんだから。こっちから攻めないと」

こう見えても美咲には彼氏がいて自分から告白したから恋人になれたという。

「それはわかっているんだけど……」

 アリスはケンの方を見た。

 いつもそばに居てくれるし、頭を優しく撫でてくれる。あとカッコイイ!

 するとケンが手を振ってくれた。

 顔が熱くなってきて。すぐに両手で顔を隠した。

 もう、カッコイイ!

 そんなあたふたしているアリスに美咲はジト目をしていた。

「はいはい。ごちそうさま」

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