高校生 編

高校生編 一章 遊園地

チケット

「私、お兄ちゃんのために頑張るね」

 この言葉通り中学時代を一生懸命、漢字とか数学を分からなかったらケンのところに聞いてきて夜遅くまで勉強を付き合い。料理だけじゃなく洗濯もやってくれてた。

 高校受験の時に合格出来て抱きしめてご馳走でケーキを食べてたことも覚えている。

 高校入学と同時に今住んでいるアパートを借りて住んでアリスは料理と家事を担当してケンはバイトをやって二年生になっていた。

 中学の出会いから数年経つんだなと思い出が蘇ってくる。

 横でアリスが目を輝きだしながら子供のようにはしゃいでアニメを見ていた。

「見てみてケンにぃ! 主人子凄くカッコ良かったよ」

「そうだな」

 やっぱり笑っているアリスが俺は好きだな……。

 ケンはアリスの頭に手を置き優しく撫でた。

「ケンにぃなに?」

「いや、何となくだよ」

 可愛い妹のと思えば頑張ってバイトも出来る。

「……そういえばアリスに渡そうと思った物があったんだ」

「渡す物?」

 アリスは首を傾げる。

「ちょっと待ってな」

 ケンは席を外し鞄から2枚のチケットを取り出しアリスのところに戻った。

「良かったら明日の土曜日。一緒に遊園地に遊びに行かないか?」

「どうしたのこのチケット?」

「バイトの人に貰ったんだ。アリスと行きたいなって思ったんだけど、どう?」

 アリスは俺の片手を両手で握りしめる。

「行く! お兄ちゃんと遊びに出かけたい!」

「よかった。思いっきり楽しもうな」

「わーい。やった。やった」

 本当に嬉しいいようで左右に揺れていた。

 やっぱり可愛い妹だ。


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