入学
入学式。
ケンとアリスは職員室に行き書類を提出し、これからのことを話を聞かされていた。
「以上で話は終わります。二人ともなにか説明はありますか?」
「いいえ。ありがとうございました」
アリスを連れて新たな教室を探していると周りがざわざわと騒がしくなっていた。
「見て、あの子綺麗」「ヤベェ可愛い」「銀髪よ。キレイ」「隣にいる奴誰だよ!」「絶対告白してやる! だから彼女になってくれ!!」
アリスを褒められて自分のように嬉しかった。告白しようとした奴、殺すからな……。
教室に入りアリスは自分の席に書かれている場所に向かった。
「じゃあね。ケン」
「あぁ」
ケンも指定されている席に座ると後ろからツンツンとされた。
後ろを振り返ると男性生徒がこそこそ話で話しかけてきた。
「なあ。そこにいる美人の彼女とはどうゆう関係なんだよ」
「ん? 別に親戚で一緒に登校してきただけだよ」
男子生徒はまぶたをパチパチとしていた。
「マジで、そんな漫画みたいな感じあるんだな」
「まあな。だからと告白するとか言ってみろ。タダじゃ済まさないからな」
「お、おぉ……わかった。気をつけるわ」
その後自己紹介して説明を受け昼に下校となり家に到着していた。
「学校は大丈夫そうかアリス?」
「うん。心配してくれてありがとうね」
すると俺の方ぐぅーと腹の虫が鳴き出した。
「あ、悪い」
「ううん、もうお昼だしお腹も減るよね。待ってて着替えてから作るから」
部屋から出るとアリスは鼻歌を歌いながら台所の方に向かい調理を始めた。
母さんの手伝いをして料理まで覚えるなんて凄いとしか言えない……。
テレビを見ながらカレーの匂いがこっちまできた。
「ケン。カレーが出来るから水とか用意してくれない?」
「はいよ」
俺は腰を上げて出来たカレーをテーブルに持ってきたらスプーンを用意して座った。
「「いただきます」」
二人して手を合わせ食べ始める。一口すくい口に入れると普通のカレーになっていて美味しかった。
「んん。ウマイ」
「やった! まだカレーしか作れないけど。これからもっと頑張るからね」
子供みたく嬉しそうに笑っているとこっちまで笑顔になる。
「楽しみにしているな」
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