第3話 東京都千代田区 3
日本が米国との戦争に負けた年、日本は異世界と溶け合った。
これは今現在子供でも習う常識的なことだ。
昭和天皇が終戦を宣言した一週間後、米国が意気揚々と日本に乗り込もうとしたらドラゴンに食われ、日本人は突如現れた隣人たちとおっかなびっくり付き合いだした。
何せ、本当はルーズベルトは米ソ中で日本を分割しようと思っていたのだが、日本から湧き出たドラゴンやら鬼やらによって軒並み軍隊を壊滅させられ、結局周旋したがよくわからないままにグダグダになってしまったのだ。
後で研究によって分かったことなのだが、米国が東京に落とそうとした原子爆弾が変な作用を起こして、日本と異世界を繋いでしまったようなのである。
結局、日本は元寇の神風ならぬ神異世界によって 救われた、というのは子供でも知っている常識である。
しかしながら、 それを風土記にしろ、とは何なのだろうか?
そもそも、風土記とは古代の日本における文化風習の調査の事である。
「そもそも、風土記を作るとはどういうことなのだ? 説明してくれないか、首相」
これからベンチで寝ながらブログのネタを考えようとしていたところにこんなことをされたのだ。もう私の脳みそはいっぱいいっぱいだった。
すると、首相は告げた。
「即ち、今あなたがブログでやっていることをもう少し詰めて歴史書にする。それだけの作業です」
……なんか、思ったより大ごとっぽいぞ?
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