1話 後宮の女帝 1

BEESの拠点からこの国の首都は近い!

どうせなら人が多いところのほうがクエストや仕事が多いはず!


冒険者ギルド依頼を受けれる場所に登録に行く

結果 以前消化したクエストはすべてリセットがかかっている


他愛ない歓迎に会い「坊やはお乳でも飲んで家で寝てな!」

ゲハゲハ笑う筋肉質な禿げ頭にからかわれるが相手にするのもめんどくさく

【ガン無視!】


態度が気に入らないのが怒りの沸点の低い脳筋の【筋肉禿】が近づいてくるが

ギルド嬢に向かって張り付けられた依頼の紙【Aランク】クエストを受注する



Aランククエスト【死者の後宮 アンデッド500匹討伐】

驚きつつ見間違いではないのを確認して言葉をかける

「あのお客様イキナリAランクは・・しかもソロとはギルドとしても・・・」


エリーゼどきな!このイカレタ迷惑な新人はこの俺がつまみ出す!

痛い目見れば諦めるだろう!


巨漢の筋肉禿による【パンチが頭にHIT】踏みとどまったところで

更に【二発のパンチ】が来る!


ニタリ!待っていた!この機会こいつにはいい生贄 見世物になってもらおう!

【これが此処の流儀ならしょうがない!誠にしょうがない!】

3発かこれは計画的に使わねばならない!


この禿接触でステータス鑑識かけたところ【Cランク】クラスの能力がある

ここではそこそこの実力者であろう!


だが、そんなことは知ったことではない次元の違う存在に喧嘩を売ったんだ!

此処は逆に人生勉強を教えてあげようじゃないか!


こいつを倒したらギルド総出での喧嘩になっても

俺の実力ならすべて返り討ちにできる!


【どちらが上か下かしつけは大事だよな】

礼儀正しくギルド嬢に少し迷惑かけます!金貨の詰まった袋を投げつけ!


ここぞと戦闘モードに入る 

この禿何を勘違いしたのか反撃してこない

【弱者】とでも思ったのであろう

用は済んだとばかりに席に戻り酒でも飲もうとした


「おい!そこの禿!」


振り向いた瞬間 腹のセンターに強めのパンチの一撃

息がつまり身体がくの地のような状態で吹き飛ばされる


「まだ二発お礼が残っているんでね!」

「簡単におねんね されても困る」


怪力のギグといわれる禿げ頭が力負けして伸びているので周りのものは

いつもなら喧嘩をはやすところだが今回は驚いて口があんぐりした状態


私はお優しいんで 気絶回復の魔法をタイムラグなしで唱えて意識を戻らせる

全ての簡易ステータスの回復【クリアランス(浄化)】


禿が復帰して力の差が解らないのか怒り心頭で突っかかって来るところ

足払いからの背負い投げ!今回は壁ではなく地面に

息を詰まらせながらもがくが足で踏みつけ抑える!


「手加減して地面に叩きつけたんだからまだ寝るなよ!」

そのままつかんだ腕をあらぬ方向 本来なら曲がらない方向に捻じ曲げ

鈍い音をたてて腕をへし折る!


「3回殴られたんでこれでお相子だよね」

いくらギグが悪いとはいえこれだけのことをやったんだ!

上のものが黙っているわけがない!


此処にいる上位魔術師がギルドハウスの中で冷気の魔術すら唱えている

「おいおい!此処での魔法はご法度ではないのか?」


私の職種は上位6次職 既にとんでもない上位の超越者【オーバーロード】

アンデッド最強の魔術師【エンシェント・リッチ】に対なす職業

【凶皇】教皇がkillカウント10万のモンスターと仕留めた姿


私を氷漬けにする魔術でも組んでいたのであろう!

だが、魔術対象がこの転がっているギグに放たれる!

そして氷漬けになっている・・・

驚くのは上位魔術師 目標を外した・・・本来ならあり得ない!


「よくそんなんで生きてこられたね・・

【マインドアタック】術式に介入して〖対象の書き換え〗」

「その場で暴発させても良かったんだけどね!


慌てて次の術を唱えようとするが【精霊たちが全く反応してくれない】」

「実力差がありすぎたんでね【封じ】させてもらったよ」

風や水の精霊は答えない!

其れもそのはず、魔術に関しては最上位職


教皇は聖なる魔術や光系の攻撃魔法だけでなく

全ての属性の強化版 4属性


下位でも「聖なる雷」「聖なる炎」ホリー

中級でさえ「裁きの雷」「裁きの炎」ジャッジメント

無属性では 【最後の審判】ファイナルジャッジメント

最大の範囲魔法【世界の終末】ワールド・エンド・クロー

最後は同格の対廃人専用の魔法になっていく!



封じ込められた魔術師がやれやれと言う感じで


【それぐらいにしてくれないか?あんた追放されるよ】

「先に手を出したのはそちらではないのか?」

「何ならまとめて相手になるぞ!」


何でゲームのような世界で気など使わねばならない・・・

売られた喧嘩は買うしそもそも大事な仲間たちではない!




そこに場違いな子供がとてとて歩いてきて

舌たらずな言葉で「おにいたんけんかぁは めー」

【ぐっ!】こいつはやばい!


萌え死にしそうになる無垢な弟にしたいキャラ

妹キャラに対なす存在 そんなものに・・・

怒られるとは・・・


妹キャラや弟キャラに舌足らずなこえで

「おにいたん あそぼう!」

とてとてついて回られたらある意味 精神崩壊すら起こしかねない危険な存在


こんな存在に手をかけるとはどんな極悪非道な魔王より

邪悪で劣る存在に成り果てる!



今までの事を想いだし猛反省!

気が立っていて軽い挨拶イベントで大暴れ【こいつらシメてやる!】

どちらが凶悪でマナーのなってない脳筋だか・・・


この可愛い生き物を抱えギルド嬢のカウンターに乗せ

プライドも投げ捨て土下座して誠にすみませんでした!


【この可愛い物体に謝る!】カウンターからこの子は降りてきてよしよし!と

私の頭をなでている 私の家族は生意気な妹がいたせいで!


第一次覚醒 妹萌えと言うものには間違ってもならなかった

その代わりに年上のおねいさんやその相手役の無垢な男の子のショタキャラの

研究に余念がなかった!


「こいつは!パーフェクトだ!ウォルター」そういいたくなるような

存在が今ここにいる


この子にならいくらでも頭を下げれる!

世の中は美しいおねいさんとショタキャラだけの為にあるものだ!

歩くだけで擬音が聞こえてくるような愛らしさだ!



周りの冒険者たちは暴力の化身 見境のない狂犬と思いどうしようか思っていたところでのこの凶変である!


小さい子に耳を引っ張られて笑ってさえいる!

ギルドの受付嬢はこの豹変に驚きつつ

「先ほどのクエスト2名いれば考えましょう!」


氷づけになっている ギグを溶かすのではなく 

解除【解】の一言で元通りに戻し

回復魔法を無意識にかけ折れた腕を完治させる!


「こいつとアンデッドが永遠と湧き出すダンジョンに行く!」


目を覚ましたギグは「俺はそんなことはまったく!」


ソルは「あ゛あ゛」

睨んでその一言で沈黙させる!


「お前!これで許すと言ってるんだぞ!」

「よほど死にたいらしいな・・・」


小声で心に沁みこむであろう言葉を流し込む

教育は大事だこれは真人間への厚生 

聞き分けのよい人間に生まれ変わり首を縦ふり人形のようにコクコクしている



「単純な仕事!ただついてきてアイテムを拾う!」


【復唱!】


「ついてきて・・・・アイテムを拾う」


友好的な人間には誠意を持ちあたり、厚生が必要な力だけがよりどころの人間は

力で身体に教え込みきちんと縦社会をわからせる!


「嫌だ―死にたくない・・・」

「誰か・・・助けてくれ・・・」


視線のあった者達は不意に視線をそらす!

面倒事は嫌だ!生贄にされた感じだ




これはどこの社会も一緒のはず現にうちのギルドもそうやって運営してきた

立ちふさがるギルドは徹底的に叩きつぶしてきたけどな・・・



この組合長 ギルマスが見当たらないのでギルド嬢に挨拶して

嫌がるギグを引きずり登録していた転移ポイントに魔法石を使い

即時に飛び消えていく


ギルドから消えてから


「バカめ死にたがり野郎が・・・」

「ギグお前は忘れない!」

「すでに終わったものとして会話がなされている」



此処のギルマス じっくり品定めしていた女性が現れる!

異名【妖星のセリカ】 このギルドのギルマス 



未亡人の30代の女性【元Aランク】の冒険者

先ほどの子供はギルマスの子供

とても子供が居るとは思えない妖艶な女性で出るところは出てムチムチ

だが太ってはいない見事な逆三角形

着飾った高級娼婦のような姿 上品なたたずまいで、眼光は鋭い!


「子供好きに悪い奴はいない!」


どう見ても問題児 極悪人の相が出ているとギルド嬢は思ったが

ぐっと飲み込む!


この世界は付き従うリーダーを決めたらおおむね任して従う

それがうまく世界を回す秘訣だ!

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