第14話

「きいちゃんが話したこと、ちゃんと字幕になってるよ」

 メリーさんがキリンのきいちゃんに言いました。

 きいちゃんは、にっこり笑うと

「ありがとうございます!」

と、メリーさんに言った後、私に

「・・・と、メリーさんに、伝えてください」

小さな声で言いました。

「大丈夫ですよ。メリーさんには伝わっていると思いますよ」

 私がそう言うと、きいちゃんはメリーさんに何度も頭を下げました。

「ねえねえ、見て!」

 メリーさんが私の体をポンポンと叩きました。

「この動画を見た人からのコメントが、いっぱいあるよ!」

 メリーさんの言葉に、仲間たちが集まりました。

「山田さん、一組ずつ動画を作ってくれてるから、みんなの分もあると思うけど。今、私が見てるのは、きいちゃんとちえちゃんのインタビューの動画のコメントね」

 メリーさんが機械を動かしている間、私たちは

「動画を見た人、いっぱいいるんだね」

「私の動画にも、コメントあるかな?」

などと、おしゃべりしてました。

「それでは、読みまーす!」

 メリーさんがそう言うと、みんな、おしゃべりをピタリと止めました。

「キリンさん、かわいい!」

「うわぁ!」

 みんなが大きな声で騒ぎました。

「ちえちゃんって、声も顔も可愛い」

「うおー!」

「当たり前のこと、書くんじゃねーよ」

 みんなから遅れて、モー太郎さんがつぶやきました。

「牧場辞めたくないって言った後のちえちゃんの目が赤いけど、何かあったの?辞めちゃうの?」

「おー!」

「すごいね。わかるんだね」

「俺の方が、ちえちゃんのこと、わかってる」

 メリーさんがコメントを読み上げるたびに、私たちは大騒ぎしました。

「ねえ、私へのコメントはないの?」

 ゾウの花子さんがメリーさんに言いました。

 私がメリーさんに、花子さんの言葉を伝えると、メリーさんはにっこり笑って、機械を触りました。

「これが、花子さんのインタビューの動画」

 メリーさんは、花子さんが映っている画面を、みんなに見せてくれました。

「うわぁ!」

 みんなが一斉に叫びました。

「花子さん、小さい!」

「すげぇ!ちゃんと、画面に入ってる!」

「モー太郎さん、自分だって、アタシのこと、言えないわよ」

「花子さん、しゃべりすぎじゃない?山田さん、ほとんど話してないじゃん」

「そう?緊張して、言いたいことの半分も言えなかったんだけど?」

「花子さんの「きいちゃんが話したこと、ちゃんと字幕になってるよ」

 メリーさんがキリンのきいちゃんに言いました。

 きいちゃんは、にっこり笑うと

「ありがとうございます!」

と、メリーさんに言った後、私に

「・・・と、メリーさんに、伝えてください」

小さな声で言いました。

「大丈夫ですよ。メリーさんには伝わっていると思いますよ」

 私がそう言うと、きいちゃんはメリーさんに何度も頭を下げました。

「ねえねえ、見て!」

 メリーさんが私の体をポンポンと叩きました。

「この動画を見た人からのコメントが、いっぱいあるよ!」

 メリーさんの言葉に、仲間たちが集まりました。

「山田さん、一組ずつ動画を作ってくれてるから、みんなの分もあると思うけど。今、私が見てるのは、きいちゃんとちえちゃんのインタビューの動画のコメントね」

 メリーさんが機械を動かしている間、私たちは

「動画を見た人、いっぱいいるんだね」

「私の動画にも、コメントあるかな?」

などと、おしゃべりしてました。

「それでは、読みまーす!」

 メリーさんがそう言うと、みんな、おしゃべりをピタリと止めました。

「キリンさん、かわいい!」

「うわぁ!」

 みんなが大きな声で騒ぎました。

「ちえちゃんって、声も顔も可愛い」

「うおー!」

「当たり前のこと、書くんじゃねーよ」

 みんなから遅れて、モー太郎さんがつぶやきました。

「牧場辞めたくないって言った後のちえちゃんの目が赤いけど、何かあったの?辞めちゃうの?」

「おー!」

「すごいね。わかるんだね」

「俺の方が、ちえちゃんのこと、わかってる」

 メリーさんがコメントを読み上げるたびに、私たちは大騒ぎしました。

「ねえ、私へのコメントはないの?」

 ゾウの花子さんがメリーさんに言いました。

 私がメリーさんに、花子さんの言葉を伝えると、メリーさんはにっこり笑って、機械を触りました。

「これが、花子さんのインタビューの動画」

 メリーさんは、花子さんが映っている画面を、みんなに見せてくれました。

「うわぁ!」

 みんなが一斉に叫びました。

「花子さん、小さい!」

「すげぇ!ちゃんと、画面に入ってる!」

「モー太郎さん、自分だって、アタシのこと、言えないわよ」

「花子さん、しゃべりすぎじゃない?山田さん、ほとんど話してないじゃん」

「そう?緊張して、言いたいことの半分も言えなかったんだけど」

「花子さんの動画、文字ばっかりだよ?」

「え?ホントに?」

 画面を覗き込んだ花子さんが言いました。

「やだあ。アタシ、文字に消されてるみたいじゃな~い」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る