0.1.見知らぬ図書館(読まなくても問題ありません)

 ……お、おはよう。

 ようこそ、私の城へ。


 へ? ここは城じゃないって?

 何を言っている、当たり前じゃないか。


 ここは図書館。

 そして私はここの司書。

 だが、ここは私だけが働いている部屋で有り、家だ。

 な? 言い方を変えれば私の城だろう?


 ……つまらなかったか。

 それはすまない。


 で、君は何故ここに足を運んだんだい?

 とは言っても、私はもうその理由は分かっている。


 何か面白い作品を読みに来たのだろう?

 ここに来る人は皆そう言うよ。


 だからもう用意してあげた。

 ま、君に合うかどうかは分かんないけどね……。

 つまらなかったらごめん。


 てことで、君に紹介する物語はこれだ。

 俗に言う転生物と言う奴だよ。

 最近人気でね。

 こう言うのが好きな人が多いみたいだ。


 お気に召してくれたのなら私は嬉しい。

 是非とも楽しんでくれ。


『転生したら狼の子供だったけど、仲間を信じて生き抜きます』


 略して……転狼信かな。

 無駄に格好いいと思うのは、私だけかね。

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