第二章 独立任務部隊結成

設定 リヴェルナ共和国について

 エリアE(現実世界のヨーロッパに相当)にある民主主義国家。議院内閣制を取っているが、国家元首は下院議長と上院議長が共同で務めていて、内閣はその下部に位置づけられる特殊な体制を取っている。上下院の任期が異なるため、任期の短い下院議長の方が立場としては優越することになっているが、実際には任期が長く腰を据えて政策に取り組める上院議長の方が実務のうえで上位にある。


 経済はエリアEの中では低めだが、穀物栽培や産業用ロボット生産と言った基幹産業がしっかりしているため経済は底堅く堅調。ただし、国内の地域格差がかなり激しく、貿易の中心地で首都リヴェルナのある北部地域と農業主体で人口の多い南部地域とでは住民の収入格差が1.35倍に達しているため、地域間格差の是正が目下のところ最重要課題として位置づけられている。また、領土は川や湖、森林などの自然が豊かで治安の安定している地域では観光業も盛んである。



 気候は温帯に属するが、東部などの山岳地帯では冬季の間は亜寒帯となる。季節による影響はあまり受けず、降水量も年間を通じて変化は少ない。


 軍事面では四軍が存在。世界に先駆けてウォー・パフォーマ専門の機甲軍を創設するなど先進的な装備を有することで世界的に知られる。歴史的に他国の侵略を受け続けてきた過去の教訓から、軍備の強化には余念がないが、近年では反戦活動も盛んになってきている。



 以下に各地域の大まかな解説を記す。


北部……海に面しており、首都リヴェルナを中心に古来より貿易の中心地として栄えていた。近年は貿易のみならず工業にも力を入れていて、他国との交流も盛ん。一方で、治安維持の名目で他地域からの人口流入を制限していることもあり人口は減少傾向。また、他地域の住民を見下す風潮もあり、住民の意識改革が急務となっている。



西部……東部が山岳地帯であまり人の往来に適さない地域であったことから、国の南北を繋ぐ交通の要として発展してきた。共和国の陸路の玄関口として自由かつ国際色に溢れる都市も多い。その一方で治安は良いとは言えず、共和国第二の都市ヤーバリーズとその他の大都市以外の場所では国家統治が十分に行き渡らない場所も存在。



東部……全域が山岳地帯に属し人口は少ないが、国土を地理的に東側から防護する役割を担っている。また道は険しいものの国の南北をつなぐルートも存在し、峠道沿いに拠点となる都市が点在している。人口が少ないため政情は西部よりも安定、近年は開発の広がりによって徐々に経済活動も活発になりつつある。人口が少ないがゆえの高齢化が課題。



南部……広大な穀倉地帯。共和国の農業生産の実に半分近くを占めるほど農業が盛んで、人口も多い。歴史的に見ると、肥沃な南部を狙って他国が侵略を繰り返してきたことから最重要防衛地帯として認識されており、ヴェレンゲルをはじめとして国境沿いに基地が多数存在している。農業と防衛に特化した土地柄故に経済的にはあまり芳しくない。

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