エタる
長期に続いた何かをやめる契機のうち、劇的な出来事、本当にやむを得ない出来事によるケースはかなり少ない。
そんなことはないじゃないか、と一見すると思われるだろう。
例えば学生なら受験、就活があるじゃないかと。状況が大きく変わったことによってエタることになったのだと。
ただ、十分に熱意を持ったコンテンツであれば、そういったイベントの間を縫って少しずつでも進めるだろう。
仮に本気でぶつかりたいとして完全に断ったとしても、終わった後に改めてやるだろう。そうなると、温度感を掴むのに少し骨が折れるだろうが、それで今までの積み上げをすっぱり諦めるような状態にはならない。
心身に強いショックを受け、継続が不可能になるという場合もあるが、先述の通り、かなりのレアケースである。
やめる契機はその逆……今まで積み重ねた小さな妥協、怠慢、疲労が閾値を超えるケースが大半だ。
事前に全てを書き上げたといったような場合でなければ、日に日に完成に向けて文章を考えなければならない。完成まで順調に進めばいいのだが、そう簡単にはいかないだろう。
ある時、作業の時間がなくなってしまった、話が浮かばなくなってしまった。あるいは何度もサイトを訪れたのに評価の連絡が来なかった。
きっかけは軽微なものだ。改善出来れば良いだろうが、一度起こるとしばしば繰り返される。
以下のような思考になる。
深く考えるのを止めよう、何とかして文章を埋めよう、何となくで話を続けよう……
作業継続がその人の心に占める割合は少なくなり、優先度は下がってゆく。
ただでさえ魅力的なコンテンツ、やらねばならぬタスクは身の回りに山ほどある。例えば自分の心に湧いて出てきた「別の斬新なアイデアを具現化する」とか……
そしてある日、見切りをつける、またはなし崩し的に、自分が誓った取り決めを破ることになる。
一度日次更新であったり今月中にこの章まで進めるであったりのルールから外れ、間が空くことになったとき、一気にサボりの閾値(熱意、またはこだわり)が下がったのをはっきりと覚えている。
いつもなら書いていたが、もういいや。日次更新だなんて、他の人はもちろん、自分も望んでいないんだ。
やってもやらなくても誰の損得に響くことはない。だから自分から放棄してやる、バイバイ。
「完結済」にせず「連載中」にしていたのは、それすらどうでもよかったからだろう。
上記の流れは他ならぬ自分の体験談だ。
これが率直なものだった。残念も無念もない。
ちなみにその作品とは以下のこと。
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