突っ込みどころと曖昧さ


 突っ込みどころ……矛盾、辻褄が合わない、突拍子がないなどにより、内容の指摘が可能な箇所。

 作品を最初から最後まですべてぶっ通しで考え、各々の設定や整合性も用心深く見ていかない限り出てくると考えて間違いない。短編ならばまだしも、多くのキャラクターが登場する長編作品ともなると尚更のことだ。

 とはいえ、なるべく突っ込まれないように作りたい。さてどうするか。


 楽な部類としては「曖昧さ」に頼るというやり方があるだろう。いかようにも取れる文章や設定。例えるなら「魔力」といった加工しやすい物体を用意しておくとか、思わせぶりな仕草をキャラクターに取らせる(しかし具体的な情報は一切伏せておく)だとか。

 作品としては薄味になってしまうが、後で大きく破綻したりすることを防げると考えれば悪くはないだろう。


 あとはテンプレートに則るとか。文章に出てこない「お約束」「共通認識」を利用して、○○だから仕方ないという展開に持っていく。これはジャンルこそ限られてくるが、テンプレートの上であれば相当無理しても良いので、使いこなせれば書くのがぐっと楽になるだろう。


 えっ、しっかり考えろだって……?

 これは創作の宿命――量を取るか質を取るかに関わってくるので、はっきりYESともNOとも言えないなあ。

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