検索履歴から小説執筆


 久方ぶりに妄作論らしい、突拍子のないアイデアが浮かんできたので、今回ご紹介してみよう。

 

 今までの人生で一体どれだけの時間をネットサーフィンに費やしてきたのか。

 休みはともかく、通勤や空き時間にポチポチと操作してしまうことは多い。ここでネットサーフィンの時間を一日に30分とすると、人生の48分の1がこれに費やされることになる。1年で丸8日弱。勿論、30分程度で済むはずもないので、もっと多くの時間が割かていることになる。

 この行動がインターネットの存在に気付いた頃から、脈々と続いてきたのだ。


 私が惜しいと思ったことのひとつとして、今までの検索履歴を消してしまったことである。履歴はその個人を占めす歴史のひとつである。

 どんな趣向があり、過去は何をしていて、どんなことに喜びや悲しみを抱くのか。そんなところまではっきりと分かる。

 自分を掘り起こすことは、最大のネタの探索方法であったはずなのに(大した手間もない)、そんな要素をすべて消してしまったのは惜しい。数千、数万と検索を繰り返してきたのだ。変遷をなぞってみるだけで作品の一つや二つは作れてしまうだろう。

 加えて言うなら、学生時代にノートに書いた(描いた)恥ずかしいやつを処分したことも。


 過去を振り返る方法は、小説サイトに投稿された作品を見たり、スケジュール帳に書かれた出来事を追うことくらいしかない。後は捨てられずに置いたままの本くらいか。

 検索履歴は非常に細かく自分の趣味嗜好を示してくれる。あまりの細かさ故に恥ずかしくなって消してしまうのだが。

 端的に述べてしまえば、「あなたはアニメ●●のキャラクター■■が触手に絡めとられているのが好き」とか、そういう……

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