押し付けがましさ
自分の理屈を相手に押し付けてはならないという見えない(しかし強大な)ルールが存在している。
生き方で例えるのならば、のんびり生きるにせよ、全力投球するにせよ、その利点を挙げて薦めるまではいいのだが、「のんびり生きているやつの気が知れない」とか、それ以外の選択肢を貶めてしまうのはダメだということだ。
しかし、創作するということは、自分の持つ価値観や技量を相手に提案することに等しく、そこには少なくとも「押し(推し)」がある。押しが弱くては、相手は食いついてくれない。一方向に強すぎれば上記の通り、押し付けがましくなる。自分にとって有利な事実だけを選びとったり、無理のある理屈で正当化しようとするわけだ。創作世界で不信を抱かれたらおしまいである。
十分な押しの強さを持ちつつ、嫌悪されない方法とはなんだろう。それは、均等な力同士で押し合いをすることだ。なるべく多くの方向から押し合えると尚のことよい。押しているのに、それぞれの力が均等である限りはずれることがない。
多様な価値観を学ぶこと。そのメリット、デメリットを描いていくこと。それが仮に主人公(持論)の引き立て役に過ぎなかったとしても、その押し合い(論争)によって納得させられることになる。
凪よりも潮流、それも逆流を。それを登っていく鮭の姿に惹かれる人は少なくないだろう。
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