大体は自分のせい
仕事がバタつき、遂にタクシーを使う事態にまで陥ってしまった。
正直なところ、明日も早く出る必要があって通勤時間もかかる。それならいっそ職場で寝てしまおうかとも思ったのだが、すんでのところで踏みとどまった。
振り返ってみる他ない。どういう経緯でこんな状況になったのか。
本来ならば今日の時点ですべての問題、つまずきは解消されるはずだった。それもこんな遅くにはならなかった。
問題が突如登場した。解消されるべきものがそのまま残ってしまった。あっという間に目論見が崩れていき、気づけば周りも引っ張って対応したのに、一向に解消出来ない程の量になってしまった。
なぜこうなった。問題を予測すべきだったのか、解消されたことをはっきり見届けるべきだったのか。原因に対してその逆の状態を対策として説明するのは簡単だ。
しかし、生憎なことに俺は予言者ではない。経験によって簡単な目処くらいは付けられる。この人に任せたら、この方法を試したら、どれだけ期待出来るかも何となくは分かる……が、100%の精度ではない。そこから外れた際には呆気なくパニクることになる。
誰かのせいなのか。犯人探しをするのは簡単であるが、根本的解決にはならない。その人物が大小含めた
結局、段取りが悪かったというのが、原因ということになる。過去の自分が蒔いた種が都合の悪いときに芽生えてきた……これだけの話ではないか。
何でも自分のせいだと抱え込むのは良くない。しかし、自分に降りかかる大体の不幸にはその人自身が関与しているものだ。
今出来ることは、精々未来の自分が困らないように芽を摘んでおくこと、種をうっかり溢さないこと。実際、明日になれば今の自分が原因となったクレームが飛んでくるのかもしれず、そのせいでまた今日のような事態になるのかもしれない。
せめて、未来に体を休めている自分がいることを祈ろう。
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