使いまわしてもバレない境界
3つのサイコロで「4・4・4」のゾロ目が出た。
これで景品か何かがあるのならば、幸運と呼べるのだろうが、ここでは合計を求めるための値でしかなく、少しばかりモノ悲しい。ゾロ目が出たら特別感を出すために、通常の倍のノルマで書くようにするのはどうだろう(目の数×100文字)。
まあ、それは後で決めればいいだろう……
話の引き出しが仮に100個あったとしたら、その100個を並び替えることで延々と使いまわすことは出来ないだろうか。100個考え付くことは、簡単な作業ではないが、これによって
どんな名作であっても、それ単体だけで、ずっと人を縛り付けることは難しい。私生活は読書だけでもないし、他の作品も読まれることになるから、その作品の占める割合は薄まっていく。
その中のごく一部、しかも数十回に1回の周期で起こる使いまわしを見抜けるとすれば、よほど印象深いトピックであったか、よほどのマニアということになる。使いまわすとしても、同義語などで言い回しを変えてやれば、より気付かれにくくなる。
(そうなると、「(同じことを書かれても気づけないのに)人はなぜ本を読むのか」という哲学的な話になってしまうか)
それか、100個の使いまわしでも人は違和感を抱くのだろうか。この人の作品からはこれ以上得られるものはないと、見切りをつけるのだろうか。
1000個、10000個ならどうだろう。流石に10000個では、使いまわす以前に一周目が終わるかすらも怪しくはなってくるが……
開き直ってもいいのかもしれない。100個のトピックを考えついたら、まず一周目として100話作る。その後、二周目として同じトピックに対して、現時点での自分の認識を語ってみるのだ。
そうすれば、自分の思想の変遷を辿ることもできるし、何周しても自然な構成だろう。
エッセイや創作論ならば上の方法はやりやすいが、フィクション作品ではどうだろうか。俗に言う日常系のような作品ならば100個のイベントを用意すれば可能だろうが、時間経過――物語の観点が存在している作品では、同じ文脈が登場してくると「おや?」となりやすいか。
ループものとすれば同じ文脈が繰り返し出ても問題ないだろうが、ループが延々と続いて結末がないというのも顰蹙を買うだろうか……いつ終わるんだよ、と。
ここまで書いてようやくわかった。100個の使いまわしでも、長く続ければ人は違和感を抱くのだろう。
それを人は「マンネリ」と呼ぶ。
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