線引きをする
妄想は今日も尽きない。
創作、何かの物語を作る場合、必ず主観が入る。それがいくら客観的な表現を心がけていたとしても、作者の願望や思惑なしに物語は出来上がらない。
しかし、だからと言って作者と物語は同一ではない。必ず線引きが為されている。文章、キャラクターを通じて、自分の主観を客観的に見る機会が与えられるだろう。
それにより、自分の気持ちが浅はかで勢いばかりであることが分かるかもしれない。今はともかく、後で見たらきっと顔を覆って恥ずかしがる羽目になるような。
劇中に登場するキャラクターや出来事ごとに、線分は増えていく。それらはすべて自分のどこかしらの側面。悲劇も喜劇も、ヒロインも悪役もわき役も、コメディもホラーも、自分から切り離した当時の一側面ではないか。
難しい話ではない。現実の出来事や人物(に対する感謝や鬱積)によって話を生み出すという方法は、かなりメジャーな方法のような気がするし。
線が増えれば、複雑な図形を描くことが出来る。入り組んだものも作れるかもしれない。美しい正二十面体を作るのもいいだろう。
まあ、最初のうちはインクが切れるまで延々と落書きしてもいいだろう。線もインクもそれぞれの作者の中にしかないものなのだから。
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