時間の感じ方


 今回の出目の合計は12だった。前回も13だったし、どうやら買ってきたダイスらは少し嗜虐的であるようだ。



 さて、本題。

 楽しい時間、大切な時間はすぐに過ぎてしまうのに、緊張する、嫌だと思う時間はやたらと長く感じる。

 出来ることなら楽しい時間は長く持っておきたいものだが、どうしたものか。


 楽しいことと同時に嫌(面倒)だと思うことをしてみる。お気に入りの音楽を聴きながら勉強してみたりとか……そうすると、大体は音楽を聞くだけの時と、音楽を聞かずに勉強した時の中間くらいの時間経過になる(個人差アリ)。


 難点としては、音楽を聞いていたこと、何らかの勉強をしていたことだけが印象に残り、具体的に何の勉強をしていたかが朧げになってしまうことだ。これが書き取りを延々するだけの勉強なら良いのだが、記憶するような内容だとすると、途端に意味が薄くなってくる。

 まあ、有意義っぽい・・・・・・ことをしながら、時間も長くなるのだから、悪い話ではあるまい。


 よく聞かれる方法として「時計の秒針を見続けると、一秒が長く感じられる」というものもある。錯覚なのだろうが、錯覚でもお得な気分になれることは変わりない。

 アナログ時計を机の横に置いて、そこで執筆する。左目で時計を見て、右目でPCの画面を見る。

 あと声を上げるのもいいらしいので、秒針がカチと動くたびに「いち、に、さん……」と秒数を言ってみる。

 意識を集中する。カチ、カチと動く時計の針、キーボードをタイプ音、ぼそぼそとした声。


「にひゃくじゅう」と呟いた頃には、何の話を書いていたのかをすっかり忘れてしまった。まだ数分しか経っていない。なんという時間の長さだ。これじゃ苦行だ、ちっとも楽しくない。



 教訓:なにごともほどほどに。

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