今ここにしかない苦労
今しがた、
こんな時でも執筆できるというのは、在宅勤務の良い面でもあり、悪い面でもある。
今日は創作論どころか、妄言すら出せない程に打ちのめされた。
こんな時でも別に三つの賽の目が「3でもいいよ」なんて振舞ってくれるわけもなく、高めの14が出た。
とりあえず文章を書いてみよう。
添削なら後で出来る。そうする気力もないかもしれないが。
仕事に苦労している。自分の作業と並行して、人の作業を見たり、場合によっては巻き取ったり、先の予定を立てたり、謝罪したり、言い訳を考えたり、人の曖昧な発言を咀嚼したり、誤解を正したりしている。
それらすべてが自分の役割として、多くの人に認められている。
自分の役割が多いことが苦しいのではない。様々な方向から伸びてくる腕に四方八方に引っ張られることが苦しいのだ。
あらぬ方向に関節を曲げられる不快感を覚え、激しく振り回すものだから酔いも覚える。適応しようとするほど、自分の身体が異常な形に捻じれていくのだ。
しかし、それらの腕は自由気ままに振舞う。ソフビ人形に飽いた子供達がまた別の場所にいき、いじられた俺は置いて行かれる。
一番悲しくなるのは、いつの間にか自分の生活が、攻撃に耐え続けるだけのものになり果てていることに気付いた時だ。
そんな精神状況では、休日が与えられても、単なるインターバルとしか感じられない……
自分の心が弱いのか、世間が非情なのかは分からない。ただ一つ分かることは、自分の中にある自棄欲とも呼べそうなものが、ふつふつと込み上げていて……こんな経験が出来るのは今、この瞬間だけということだ。
今後も多くの苦労やストレスに苛まれることになるだろうが、その時はその時でまた別の違和感や嫌悪感に襲われることになる。
人と人との出会いが一期一会であるように、負との出会いも一期一会だ。
どうせ、最後の最後は自分の思い出を眺めることしか出来ないのだから、「何もなかった人生」となるくらいなら「骨を折ってばかりの人生」となった方がまだ、見所があるのかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます