眠れない話。

あいろん

第1話

夜。眠れない。

気持ちが高ぶっているわけでもないし、心配なことがあるわけでもないはずなのに、なぜか目が冴えてしまっている。

たまにこういう時がある。いつも、あと少し早めに布団に入っておけば眠れていたのかもしれないと後悔する。

来る気配が全くしない眠気を待つのに少し苛立ちを覚える。気持ちがどんどんマイナスの方へ向かっていき、落ち込んでしまう。

時計を見ると12時はとうに超えていた。明日は朝から大事な用事がある、今から寝て寝坊するよりも、このまま夜更かしをした方が良いのかもしれない。

諦めてベッドから降りる。朝までの残り時間をどう潰すか考えながら、念の為コーヒーを用意する。

夜は長いぞ。僕は淹れたてのコーヒーを冷ましながら、読みかけの本を手にとった。

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眠れない話。 あいろん @ironhero

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