パブロ・ピカソのビッグマウス
近代芸術において、その名を知らぬ者はいないといっていいほどの人物といえば、やはりパブロ・ピカソが筆頭にあがってくるのではなかろうか。
彼はかの有名なゲルニカなどの、かなり独創的な絵を描くことで有名だが、彼自身もかなり独特な性格の持ち主でもあった。
それを証明する、彼の有名な言葉をいくつか紹介してみたいと思う。
ピカソが窮乏していたころ、冬の寒さをしのぐために、とある行動をとっていた。
なんと、自分の作品を燃やして暖をとっていたのだ。それを見た友人は、驚愕を通り越して呆れ果てたそうだ。
「おいおい、描いた絵を燃やしてしまっては、美術展に応募できないだろう?」
すると、ピカソは真顔でこう答えたそうだ。
「心配いらん。燃え終わるまでに、一作か二作新作ができる」
ピカソが栄華を極め始めた頃、美術館の館長がピカソに頼みごとをしにやってきた。
「もしよろしければ、先生の個展を開いていただけませんか?」
すると、ピカソはこう答えた。
「それは構わないが、私の個展となると、美術館の一個や二個じゃ足りんのだが、それは大丈夫なのか?」
ピカソが自分の描いている絵が気に入らず、急に描いていた絵に絵具をぶちまけながら、そばにいた友人にこう言い放ったそうだ。
「気に入らんのだが、これでも十万フランの値がつくらしいぞ」
天才となんとかは紙一重というが、少なくとも天才と呼ばれる人は、常人が及びもつかないほどの労苦を味わっているものだ。
ピカソの場合、とんでもない量の作品製作こそが労苦であり、それが彼を天才と呼ばれる所以となっているのかもしれない。
だからこそ、彼はとんでもないことでも平気で口にしたりする、自信家でもあったのであろう。まさに、言葉と行動が見事に一致している、稀有な人物ではなかろうか。
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