太陽王・ルイ十四世のたしなみ
フランスの王、ルイ十四世といえば、太陽王の異名をもち、七十二年という長きにわたって統治したことでも有名だ。
そんなルイ十四世の様々な逸話のうち、二つをここでご紹介させていただこうかと思う。
ルイ十四世は、十三歳の頃からダンスをたしなんだ。その中でも、幼いころから仕込まれたバレエを特に好んだのだ。
彼はとある理由でバレエをやめるまでに、リュリの作曲による三十ものバレエに出演したと言われている。ちなみに、彼の四歳の即位式でもバレエを踊ったと言われてもいる。
では、彼はなぜバレエをやめたのか? その理由は、単純明快。太ってしまったからだ。
太ってしまった彼だが、美に対する探究心は深く、当時としては珍しい宝石をよく好んだとされている。
ルイ十四世の生きた時代の、最高の宝石と言えば、パールのことを指していた。
しかし、ルイ十四世は、当時としては価値の低いダイヤモンドを好んで身につけていたのだ。
だが、もちろんこれにはちゃんとした理由がある。
ルイ十四世の時代の頃から、ダイヤモンドのカット技術が向上し、その美しさに魅せられたルイ十四世は、ダイヤモンドを非常に好んで装飾品と使用しはじめたと言われているのだ。
ルイ十四世がこよなく愛したということもあって、この頃から、ダイヤモンドの価値が爆発的に上昇していくことになった。
言ってしまえば、ルイ十四世のおかげで、ダイヤモンドの価値がパールを越えて、宝石の中でのナンバーワンになったとも言えなくもない。
この点から考えて、現代であっても過去であっても、インフルエンサーによる宣伝効果と付加価値というのは、やはり絶大な影響力があると言えそうだ。
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