アル・カポネの意外な言葉


 アメリカの犯罪史の中でも、燦然とその悪名を輝かせる一人のギャングスター……その名は、アル・カポネ。

『暗黒街の顔役』という異名を持ち、『聖ヴァレンタインデーの虐殺』などの残忍さで知られるアル・カポネだが、そんな彼も、やはり愛国心というか、それに近しいものを持っていたようだ。

 そんな彼の想いを推し量ることのできる、あまりにも彼に似つかわしくない、彼の言葉を紹介しよう。


「公共への奉仕こそ、我が信条」


「のんびりやろう。干渉や束縛無しに、好きに生きようじゃないか」


「我がアメリカの制度は、皆に平等な機会を与える。それをつかみとろう」


「共産主義はよくない。祖国を健全、安全、高潔にしておこう」


 なんとも言っていることとやっていることがちぐはぐな気がしないでもないが、少なくとも、アル・カポネはアル・カポネなりに色々と思うところはあったようだ。

 まあ、人間というものは、どんな人間であろうとも、人間である限り、どこか一ついいところがあるものではなかろうか。

 それの証左というわけではないが、フィクションの人物の言葉だが、刑事コロンボの言葉で締めることにしよう。


「どんな犯罪者も、どんな殺人犯でも、必ずいいところが一つはあるもんです。これは絶対。刑事のアタシが言うんだから、間違いありません」

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