小学校六年生
転校し、小学校六年生になった。新しい環境でも、俺はすぐに慣れることができた。
夏休みが始まる少し前だっただろうか。平和な学校生活を送れていたからこそ、気になる人がいた。
発表やら音読の時は声が小さくなるが、友達と喋っているときは声が大きい。それだけではなく、周囲からいじめられているわけではないが、避けられている。そして、毎日同じジャンパーを着ている。
正直、これは好意とかではなく、純粋な興味だったのだと思う。特にその子に関してドキドキした記憶はない。ただ、偶然席が隣になった時の給食時間に話しかけたが、まともな反応をしてくれなかった。人見知りなのか、俺が嫌われていたのかは今となっても謎だ。
結局、その一件で俺の中では諦めがつき、その子に対する興味も薄れ、気がつけば中学生になっていた。その子はそもそも学校という場所に馴染めていなかったのだと思う。中一の途中から不登校になった。
*中学校一年生へ続く
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