第3話 中世のキリスト教布教

魔女たちが尊敬されていた頃のローマ帝国(古代ローマ)は日本と同じ多神教だったんだよ。みんなも読んだことがあると思うけど、ローマ神話の中に多くの神様が登場していることでわかるんじゃないかな?


  でも、そんなローマ帝国に宗教の転機が訪れるんだよ。それは、東西に分裂する(4世紀)頃にキリスト教の台頭!ローマ帝国内で、キリスト教の布教が始まった時は、「皇帝崇拝を拒否する異教だ!無礼者!」って弾圧されていたんだって。

  なのに、キリスト教は登場から100年も立たずに国教化するんだよ!


  というのも、ローマ帝国の皇帝がしいた悪政による王朝崩壊や皇帝の乱立、他民族の侵攻という大波乱、黒死病ペストの蔓延、飢饉と多くの災難に見舞われたことで皇帝による求心力が低下していて、民衆たちは次々と襲いくる不安の中で暮らしていたんだよ。*2

  そんな混乱の中、民衆だけでなく支配者層に至るまで、キリスト教に救いを求めちゃったから皇帝は涙目。


  そこで、皇帝の支配力を安定させるために考えた方法がキリスト教の公認。のちに、国教化するというスピード展開!!


  不安だらけのご時世がキリスト教の味方したんですね。この時はまだ他の宗教も認められていたけど、392年からキリスト教以外の宗教は認めない方向へ突き進み、こうなったらキリスト教の独壇場。


  のちにローマ帝国は分裂して他民族侵攻で滅亡してしまうんだけど、混乱は中世の盛期頃まで続いて一時的に安定するけど、後期になると再び混乱してしまうよ。

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