第4話 初デート?
昨日のやりとりを終えた後、ひたすらデートについて考えて考え抜いた結果、ほとんど寝ることができずに今日を迎えた。
「はぁ〜考えれば考えるほど正解から遠ざかってる感じがする。」
そもそもデートなんてした事もないのだから当然といえば当然なんだが…前の自分ならばリア充カップルなんて時間と金の無駄じゃねーか!と卑屈な考えを持っていたがやはり時間の無駄という点は肯定せざるを得ないと考えながら現在待ち合わせ場所である駅前を目指しているのだが、デートでの振る舞い方だけでもなんとかしたい。仮にもデートなわけなんだし紳士的な感じを演出しなければならない。LINEを開いて助けを求めようとしたのだが…あぁ、自分の周りには親しい人なんていなかった…
「とりあえずスマホで調べた方が早いな」
「おっはよー和雄くん!」
「げぇっ」
えっ、何何何?急に何?いつから俺の目の前に紗央莉さんがいるんだ?スマホを弄りながら歩いてたから気づかなかった。良い子のみんなは歩きスマホはダメだぞ!
「お、おはよう紗央莉さん。待ち合わせ場所は駅前だったはずだよね?」
「うん、そうだけど?」
うん、解答になってないよ?紗央莉さん…
「偶然って訳では無いよね?もしかして俺の後をつけてたの?だとしたらいつから?」
「えーとね、玄関から和雄君が出てきて鍵を閉めて駅の方向へ進もうと右へ曲がろうとした辺りから!」
「それ、いつからもクソもないじゃん!最初から後つけてたのかよ!出来れば誤魔化しぐらいして欲しかったよ!」
嘘だ…嘘と言っておくれ…シンプルに怖い
「なんで?隠し事とかする必要ないでしょ?それとも何か和雄君は何か私に隠してる事とかあるのかなぁ〜?」
なんで俺が責められてるんだ…一気に立場逆転してるけど…
「ま、まぁ、いいや。とりあえず駅前まで一緒に行こうか。」
「うん!」
いきなりキラキラな笑顔を向けてきたから思わずときめきそうになったがなんとか顔には出なかった。と思う。
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