第2話 お願いだから無理しないで
「―――。……。アル。起きなさい、アル。」
『……起きた。』
「全く、お前は……。まだ1人で居るのかい。ほら、顔見せなさい。」
そっとフードを外されて辺りを見ればいつの間にか大きなソファへ座らされていて、目の前に心配した様子のウェンシェル・ミュールが居る。
「……ウェン。」
「……うん、普通の風邪ね。熱が引いても2日は大人しくしておくのよ。貴方、直ぐにぶり返すんだから。」
「やっぱり……この街に、居たんだな。」
「貴方が心配で仕方なかったからね。ご飯は私もここで食べる事にしたし、貰ってきたから一緒に食べるわよ。治るまでちゃんと面倒見てあげるからちゃんと休みなさい!」
「……全く。」
ベッドで珍しく大人しく眠るアルの頭を優しく撫でる。
少しくらい、ゆっくりしてくれても良いのに。
「そんなに気を張る必要なんて、何もないのよ。もう……気にしなくて大丈夫。」
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