第19話 必要性を疑っていたけれど

「あ、起きた。」

「……やっと起きたわね。あまりにも大人しいとコアに悪いから辞めてくれるかしら。」


 嗚呼……私が造ったアンドロイド、使ってくれたんだ。


「……どう?」

「「えっ」」

「使い勝手……良い?」

「う、うん。」

「……前にも作った事あるの?」

「ううん、初めて……だよ。でも……よか、った。」

「良い訳あるか。」

「ぅ、」

「ほら、大人しく飲め。」


 体をすっと起こされ、渡されたグラスの水を飲めばお粥のような物を持ったサラマンダーともう1つのアンドロイドが入ってくる。


「……結構使い易いけど、変な無茶するんじゃねぇよ。」

「うん、作ってくれてありがとう。」

「……まぁ、良いんじゃない。ほら、そんな事より食べなさいな。」

「どうぞ。僕はノア、素体を作って下さった事には心より感謝しますがどうか、お体を最優先に願います。」


 話をしようと口を開くもすっとラグナロクに食事を含まされてしまう。


「……休め、レディア。回復するまでは一切の自由を許可しない。」


 食事の後、またベッドに横たえられて静かに目を閉じた。

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