第11話 大きな大きな第1歩

「……分かった。適当に休んでる。ただ、これだけは聞きたい。」

「何だ?」

「第1の目標は?」

「無論、サラマンダーだ。」


 え、


「やはり戦力は必要だ。それに、知性は低くとも戦闘特化のAIだ。あまり敵側に長居してほしくはないのでな。取れるうちに取りに行く。」

「……本当に、何も手伝わなくて良いのか。」

「一徹すら辛そうな今のレディアに無理を強いろ、と?」


 ぐっ、

 目を塞ぐように手を添えられて、そのままソファに横たえられてしまう。毛布の類が掛けられた気配も、照明が少し弱くなるのも分かる。


「らぐ、なろく。」

「まぁそこで大人しく休んで待っていろ、レディア。対機械には同じ土俵である私の方が適任だ。起きたら食事も用意してやろう、今は休め。」


 呆気なく、そのまま意識が滑り落ちてしまった。

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