第21話 とうとうやりやがったこいつら

「んふふ、フィル~酔っちゃった~?」

「……今度はそれかよ。」

「良い感じに溶けてるなww」


 妖狐型の命喰であるルフェイアさん、人魚型の命喰であるシェイルアさん、アルラウネ型の命喰であるリティーアさん、悪魔型の命喰であるディアルードさん。

 それにプラスして鬼型の命喰であるルンティークさんと蛇人型の命喰であるシャラールドさんも師匠の図書館の地下からやってきて今現在共に酒盛りをする事になった。

 あまり師匠が酒に強くないのも分かっていたので注意したのにこの様だ。

 いつものように直ぐに眠り込むのかと思いきや勧められた物を勧められただけ口にする異常に従順な気持ち悪い師匠が出来上がっててかなり恐怖を煽られている。

 ……不気味なんだけど。


「きゅあ!」

「ん~……?……ん、んふふ。」


 師匠、全然見えてないだろ。

 ルフェイアさんに抱かれて支えられているのか、ルフェイアさんに寝そべっているのかも分からない状態の師匠は近寄ってきたルディオをいつもはしない、口角を少し上げて随分幸せそうな顔で頭を撫でたり顎を掻いたりしており、ルディオも随分と嬉しそうだ。

 ……たまには、これぐらいリラックスしてくれる方が良いのかな。俺……いつも無理させてるし。


 ―――ポンッ


 ……ん?


「し、師匠?」

「なぁんも心配しなくて良いからなぁ……。」


 、って、あ、え、は……?

 酔っぱらってる所為だろうか。勿論見るつもりはなかったがいつもは気付かなかった、鎖骨の下が少し膨らんでいるようにも見える。


「……師匠。」

「ふふ、寝起きじゃないのに師匠って言われるの……新鮮。」


 それは今どうでも良いんだよ。


「ふふ、惚れちゃった?フィルってば結構美人さんだから♪」

「、え、師匠って女だったのか!?」


 いや、頼む。知らなかったの?みたいな顔しないでくれ。

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