第19話 痛いのか気持ち良いのか
「ふふ、良いお顔。そんなに気持ち良いの?」
「うわ、ここも凝ってるな。どんだけお前は我慢してやがったんだ。」
「こっちも柔らかくしちゃおっか♪」
「ふふ、意識飛びそうねぇ。いつも頑張ってたんだしたまには休みなさいな。誰も怒りはしないわよ。」
やられた。
廊下で捕まり、そのままベッドに放り込まれたかと思えば今度は間髪入れずに全身マッサージが始まった。
魔法でも体力でも純粋な力比べでも勝てないと言うのに、相手は4人。時々慰めや褒め言葉なども巧みに使って物理的にも精神的にも弛緩させてしまう計画らしく、今もずっとマッサージと褒め殺しが続く。
米神、肩、腰、両足。示し合わせていたんだろうとは思うが特に弱い4点を好き勝手に弄ばれて寝返りも、抵抗も出来ない。
ふーっと愉しそうな顔をしたルフェイアの吐息が右耳の中に吹き込まれる。
「、……!!」
「ふふ、堕ちても良いのよ?私達が居るんだもの、この城ごと全て守ってあげるわよ?」
堕ち、る、
―――ガチャ
「なぁ、師匠見て―――師匠!?おい、何してんだお前ら!」
「「「「あっ、」」」」
「ったく、グロウディ。見つけるの早過ぎるぞお前。」
「もーちょっとで愛し子を沈没させられたのに。」
「っていつまで師匠捕まえてんだ!さっさと放せ!!」
ルフェイア達と話し、ルフェイア達に暴言を浴びせながら私を助けようとするグロウディを遠くに見ながら不意打ちで腰を解され、その衝撃でのけぞり、グロウディのルフェイアを責める声を遠くに聞きながら意識が吹き飛んだ。
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