第13話 常に傍に居れるような存在じゃないから

 さて、と。やっと寝てくれたしご飯だよね、今度は。何にしよ……。


「る、ルフェイア、さん。」

「んー?」


 声の方を見れば愛し子の弟子と皆が居る。


「この子、愛し子が倒れたって聞いて飛んできたの。」

「健気よね。」

「……それで、大丈夫なのか。」

「熱が高くて私の事もちゃんと認識してくれないの。とりあえず眠ってくれたから今のうちにレーデルの所に行って薬貰ってこようかなって。」

「れ、レーデル?」

「そ。この城を愛し子に与えた愛し子のお師匠様……かな。まぁ、独占欲が強くてあの子にあまりこの結界から出ないように言いつけてるみたいだから多分彼女が倒れた事にも気付いてる。」

「じゃあ何で、姿を「愛し子のお師匠様は人間でも私達のような精霊でもないの。もっと特別な存在。……だからどれだけあの人が望んでも自らここに足を運ぶ事は出来ない。……それに、あの子は壊れ易い。」

「……。……え。」

「だからあの人もこの結界の中にあの子を閉じ込めようとする。あの子は人が良過ぎるから。とりあえず、私はあの人に会ってくる。皆はご飯とその間の看病、警備を。」

「「了解!」」「分かった。」

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