3章11話 フレイの弱さ
「本当に、フレイはそれでいいの?」
ホウリィに今日何度目かに尋ねられるフレイ。
「別に人間関係なんていらない」
フレイが幼いながらもしっかりうなずく。そのかたくなまでの決意に、ホウリィはため息をつく。
ホウリィとフレイは、子供向けの格闘教室の入ったビルを出る。
フレイは魔力の属性が無属性の上に、正規の手続きを踏んだ魔人ではない。だから魔力検査が義務づけられている、学校に通うことができない。
だからせめて同い年の同じ人間とかかわる機会を与えようと、ホウリィがフレイを格闘教室に、連れて行ったのだ。
そして通って一週間目。ホウリィはフレイが問題行動を起こしたとして、保護者として呼び出された。
今日はその帰り道。
ホウリィはフレイを責めたりしなかった。普通の人間と違って彼女はなんだってお見通しだ。
「いくらなんでもやりすぎだとは思うけどなあ」
分かってはいてもホウリィはため息をついた。
「別に喧嘩を売られたから買っただけだ。世の中舐められたらおしまいだ」
「上級生をフレイが一方的に攻撃した。と教室側は主張しているけどね」
「人間は本当にくだらない。大方上級生たちが嘘をついたんだろう。それを調べもしない大人たちも含めてくだらない」
「それもそうだけどね。人間社会にはそういう上下関係は普通の物だと思うよ」
ホウリィは思う、という言葉を使った。彼女は心からそれを理解できているわけではないようだ。
「あんな、弱いものいじめをするやつらがのさばっているところにいたくはない」
「うーん。格闘系の教室はどうしてもそういうのが強いらしいとは聞いているから、それを人間全体に当てはめるのはどうかと思うよ」
ホウリィがやはり聞いたことがある、という表現にとどめる。
「ホウリィだって人間関係がわずらわしいから、古代の森に住んでいるんだろう?」
「それはそうだけど私は一族の中では一番人間と、かかわってはいるからね」
「それに、あんなちんけな教室で学べることはない。上級生でさえあの程度だ」
フレイはつまり、目立ちすぎたのだ。教室に通い出してから一週間。対戦相手として選ばれた生徒たちをみんなこてんぱんにしてしまった。
「あいつら、俺のことを調子に乗っているとか言ってきた。調子に乗っているのはあいつらのほうだろう。年が上だからって偉いわけじゃない」
それで調子にのっていると思われて、上級生から目をつけられた。いくらフレイが強いとはいえ、上級生三人でフレイに圧をかけようとした。
だがフレイは命のやり取りさえする経験の持ち主だ。確かに技術として格闘教室で学べることはほとんどないのだろう。
「うーん。そういう人間関係というやつを学んでほしかったんだけどねえ」
ホウリィが理解はできるが、人間関係を嫌うフレイにやんわりと言う。
「あんな教室に通い続けるのはごめんだ」
「フレイが学校に行けたらそれが一番いいんだけどね」
ホウリィがそこまでフレイの発言を気にすることなく言う。別にフレイが嫌なら無理強いするつもりはない。それでもフレイが自分とともにいるせいで、人の社会に溶け込めなくなるのは悪いと思っている。せめて学校に通わせ上げたいとはホウリィは思っているのだ。
「どこもみんな同じようなものだろう」
「それでも、格闘教室よりは上下関係は厳しくない、と思う。いろいろな子たちが集まっているから、そういう人ばかりではない、はず。ただその分人間関係は複雑になるとは思うけど」
「やっていける気がしない」
「人は認められないと、生きていけないもの、だと私は思うよ」
ホウリィがフレイを心配する。
それは彼女が彼を拾ったから。彼に対して責任があるからこその心配だ。
「俺は一人で生きていけるようになりたい」
「それは、たぶん無理だよ。私たちとあなたは完全に異なるものだから」
ホウリィが説得を試みる。
だがホウリィはフレイの過去を知っている。このフレイの人間への忌避感も、それに由来するものだと理解はできる。
それでもいつか人間の社会で生きることになるフレイが後で苦労するだろうとホウリィには想像できた。
「いいんだ。俺には無属性の魔力がある、んだろう?ホウリィと同じでどんな魔法でも使えるようになるって言っていたじゃないか」
フレイの頑固な態度にホウリィは嘆息する。
「理論上は、だけどね」
ホウリィが仕方なく認める。
「なら、それでいい」
「でも、人間が生きていくには最低限はお金が必要なの。私も、ハンターをしているのはそのためだから」
「俺も、将来はホウリィみたいにハンターになる。それなら一人でもできるはずだ」
いつかホウリィのようになりたい。それがフレイの夢だった。なんでもできる、なんでも知っているホウリィは、フレイのあこがれだった。
「また、私のハントを見ていたね?危ないからダメだって言っているのに」
「ホウリィはすごい。地味に見えてクラン全体をサポートしている」
フレイは見ていたことを悪びれずに言う。
「それでも私は、種族では一番弱いから」
「そんなことない。ホウリィはすごい。俺、頑張って魔法の勉強をする。一人で自立して生活できるようになる」
フレイの言うような生活に人間が耐えられるものか疑問は残る。だがフレイが嫌がるのならホウリィとしても無理強いするつもりはない。
「じゃあ、魔方陣の練習を頑張らないとね」
「十八歳になったら、約束どおり呪文の練習も、手伝ってくれるんだよな?」
「人間に許されたルーンだけ、だけどね」
「別にもっと早くに学んでもいいと思うけどな」
「ルーンの言葉をうっかり口にするのは危険だから。人の理ではそう決まっている」
ホウリィはそれを聞き入れるつもりはない。
人は訓練しないと知識を得られない。だが、子供のころの判断力は心もとない。
生まれたばかりでも大人でありルーンを操る自分たちとは違う存在。
「魔法の実践、楽しみだな」
「それは十三になってから」
「分かってる。それまで魔方陣の勉強をたくさんする。いつかホウリィのハントも手伝えるぐらい頑張る」
フレイは子供のころの自分を思い出して、その無邪気なあこがれと、無理解に後悔を覚える。
ホウリィとともに戦うハンターになる。
それがフレイの子供のころの夢だった。
自分を拾ってくれて。育ててくれた。ホウリィには返しきれない恩がある。
そして人のために役立ちたい。人に認められたいと、フレイはやはり思っていたのだ。
ホウリィは人ではない。そのことを深く考えたことがなかった。愚かで浅はかな子供のころの自分。
そして十三歳の誕生日の日に。
フレイはホウリィとともに、クラウドナインの下の古代の森の隠された家にいた。
古代の森は魔獣保護区であり、人が住むことは禁じられている。
だがホウリィは小さい一軒家を、隠しのシールドの中に作って住んでいた。
その家も、ホウリィが魔法で作り出したもの。彼女の種族は土魔法を使うだけで、小さいとはいえ、建物を建てることさえできる。
「ホウリィ。早くしよう」
フレイが急いでその日の朝食をかきこみ、食べ終えてホウリィをせかす。
「食べ物はちゃんとかんで食べなさい。時間はたっぷりあるんだから」
ホウリィの感覚ではそうなのだろう。だが寿命が彼女よりはるかに少ないフレイ。しかも子供であるフレイにとっては、時はずっと早く感じられる。
今日はフレイの十三歳の誕生日。正確に言えばはっきりと誕生日を覚えているわけではないのでホウリィと出会ったてから三年目。フレイはそんな細かいことは気にならない。とにかく待ちに待った魔法の実践ができるのだ。
二人はこの森で隠れてほとんど自給自足の生活を送っている。
今では人間のいない場所のほうが珍しいのだ。とホウリィは言う。彼らにとっては静かなで一人で邪魔なく暮らせる地は少ないのだろう。
ホウリィの食べる朝食も。ホウリィが取ってきた魔獣を調理したもの。
調理に使う火も、彼女が火の魔法でおこしたもの。使ったお皿は人間が作った、ものだが。それは単にそのデザインをホウリィが気に入ったから使っているもので。陶器でさえホウリィは土魔法で作り出せる。
ホウリィは朝食を食べ終わると、洗面台にもっていき。今度は水の魔法でお皿をきれいに洗う。
ホウリィたちは、無属性の魔力を使うことはない。第一こんな折の人の住むことを禁じられている場所では無属性の魔力を配給はしていない。
彼女たちは自分たちの魔力と魔法だけで生活している。彼らはもとから多数の魔力を使うことができる種族だからだ。人間には大体属性の偏りができる。だからこんな生活は不可能だ。そのために人間が生み出したのがなんでも使える無属性の魔力。
そしてフレイはその無属性の魔力を持つものなのだ。
ホウリィと同じように、いろんな魔法を使えるようになることはフレイの目標でもあった。
だからほとんどの属性のルーン文字を覚えて、多種類の魔方陣を覚えた。
苦労はしたが、やりがいはあった。
フレイには友達もいないので、遊ばない分勉強ははかどった。
それからやっと、フレイに声をかける。
「じゃあ行こうか」
「行こう!」
フレイがその場で飛び跳ねる勢いでいすから立ち上がり。ホウリィとフレイは家を出た。
ホウリィが森を先導し。フレイが後についていく。
少し歩くと、突然森が開けるところにたどりつく。
「もう、使ってもいいか?」
フレイが自作の魔方陣の書かれたカードを手に、聞く。瞳からあふれる期待感。今にも魔力をこめそうな勢いである。
「シールド魔法は、私の専門分野じゃない。だけど、初めての魔法には失敗はつきものだから、簡易的にシールドを三重に張る。一つは物を通さないシールド。もう一つは音を通さないシールド。最後に目隠しのシールド」
「三つも?今日使うのは小さな火をおこす魔法だろう?それに魔方陣の見直しはホウリィがしてくれたじゃないか」
フレイが待ちきれずに言う。シールドを三重に組むならそれなりの時間がかかる。
「それだけ魔法は危険にもなるの。きちんと警戒心を持つのも大切だよ」
ホウリィが詠唱を始める。ルーンの響きは魔法的で。フレイは理解できずともそれに聞き入る。
そして透明なシールドが三重に張り巡らされる。
「もう、いいか?」
フレイがシールドの完成と同時に聞く。
「やってよし」
ホウリィがフレイを守るようにその隣に立ち、フレイはそちらを振り向く。
「じゃあいくぞ!」
フレイが魔方陣の書かれたカードに魔力を流し込む。魔力に反応し、魔方陣が輝く。
それは、ごく小さな火を指の先に出す魔法だった。ろうそくの魔法とよばれるもの。
だが実際に起きたのは小さな爆発だった。
わくわくして指を顔に近づけていたフレイはそれを顔面で受けそうになる。まるで爆竹のような激しい音。フレイは何がおこったのか。理解が一拍遅れる。
その前にホウリィが小さな球形のシールドをその爆発にかぶせる。
小さなシールド魔法だ。その分発動が早い。危険を瞬時に察知し対応する、彼女の種族ならではの素早い対応。
フレイは思わず指の先の爆発から目をそらし、後ろにしりもちをついて、倒れる。
ホウリィが厳しい顔をしている。
フレイにも何かがおかしいのが分かった。ホウリィは初めての魔法が失敗するのは可能性としてありえる、と言っていた。そのためにシールドをわざわざ張り巡らせた。
だからフレイは、この魔法の失敗が、ふつうのものであってほしいと願った。
ただの初心者らしいミスで。いずれはその魔法を使いこなせるようになるのだ、と。
「フレイ。遠距離の魔法をいくつか試してみよう」
ホウリィはフレイのそんな怯えを読み取ったのだろう。安心させようとする笑顔で言う。
「分かった」
フレイは不安に思いながらも魔方陣の書かれたカードを探す。
「遠距離の魔法のほうが制御が難しいからあとにするっていっていたのに?」
「魔法が爆発する恐れがあるから、遠くで爆発したほうがいいからね。フレイにけがをしてほしくはないから」
ホウリィが言い。フレイは自分の魔法が爆発する可能性が高いのだろうと絶望的な気持ちになる。
そしてその予想は的中した。
フレイのどんな魔法も必ず爆発した。どんな種類の魔法でも発動はする。ただ爆発という結果になる。
たとえ弱い威力の魔法でも、強い爆発を起こすこともあった。爆発の規模、種類は、魔方陣によって違う。それでも爆発魔法しか、使えない。
フレイはその意味を理解する。
自分はもともと、爆発魔法しか使えない。ただの兵器だった。
それをこの魔人の角をもらって。死ぬしかないさだめから救ってもらい。いつか自分を救ってくれたホウリィに報いたいと願った。だからフレイはホウリィの役に立ちたかった。それもまた、認められたい人間のさがゆえのものであろうとも。
「どうして、ふつうの魔法が使えないんだ?より強力な魔法なら、可能なのか」
フレイは一縷の望みをもって聞く。答えは残酷だった。
「よく聞いて、フレイ。あなたにはたぶん、ふつうの魔法は使えない」
「でも、だって。この角なら。全属性の魔法を制御できる、とホウリィが言った」
「そう、全属性の魔法は、でもそれは無属性とは真反対の魔法。だから制御ができないのかもしれない」
ホウリィが、はっきりという。フレイは自分がこの先も魔法を使えないのだと知り、悔しさに涙が出る。
「じゃあ、俺ははただの役立たずだ」
フレイが悔し涙とともに言う。
「それでもハンターになりたいなら、方法はある」
ホウリィが言う。彼女の声に慰めるためだけの嘘は感じられなかった。
「方法が、あるのか?」
「今見た様子だと、この爆発魔法にはパターンがある。それを研究していけば、爆発は爆発でも種類ができるかもしれない。遠距離からの強力な魔法の支援。それができれば、あるいはハンターになること、はできると思う」
ホウリィの言葉にフレイは顔を上げる。それは簡単ではないとフレイにもわかる。無属性の魔法を持った人間はフレイ一人。つまりフレイは一から研究をする必要がある。
それでもそれは一つの可能性だ。
もうどうしようもないとあきらめかけていたフレイの心に火をつけるには十分な。
フレイは頑固なところがあって発想の転換が苦手だ。だからホウリィのように爆発魔法の応用ができるとは思いつかなかった。
やはりホウリィはすごい。フレイはその知識と発想に感動する。
「俺は、ハンターになりたい。できることなら、なんでもやる」
そしてフレイは一度考えたら頑固で。一途にできることを続ける。ストイックで、まじめな性格の一面ももつ。
「じゃあ修行場所を決めて、そこにあらかじめシールド魔法を張っておくよ。さすがにこの爆発は隠さないと人間に見つかっちゃうからね」
そんなフレイを見てホウリィは微笑む。頑張るフレイを精一杯応援したい。
そしてフレイは何年もかけて、無属性の魔法の失敗による爆発魔法の傾向を研究した。
それからはれてフレイはハンターとなった。
本人が希望したようにホウリィがサポートに入った。
ホウリィは戦いのときには植物による拘束魔法を主に使う。彼女が魔物の動きを止めて。フレイが爆発魔法で仕留める。
あまりにもうまくいっていて。フレイは少し油断していた。
そしてその日、一体の魔物相手に命を奪われかけた。
伸縮自在の魔物だった。
スライムのような不定形の魔獣の姿をとった魔物。
体から手のように触手を伸ばす。ただ、そのサイズが小さな家ほどもある。
その触手を振り回し。当たれば即死しかねない衝撃を与える。
それゆえに誰も近寄れない。
そして、不定形であるがゆえに、一部を破壊されても、他の部位が残っていればそこだけが動く。核があるようにも見えず。おそらく完全に削りきれないと、動きを止めないだろうと予想されていた。
その点、フレイの爆発魔法なら魔物を再生不可能な域まで破壊できると考えたため今日の討伐対象となった。
普通なら危険極まりない魔物。だがホウリィなら、遠距離から植物魔法のバインドを使える。
だからフレイはいつものようにその魔物が植物のツタのような太い縄に締め付けられ、動けなくなるのを上空で待っていた。
ツタが魔物に絡みつく。
ホウリィのバインドは遠距離とは思えない精密さだ。
スライムのような魔物はぎゅっと余すところなくツタに締め付けられる。フレイは上空からそれを確認し。
爆発魔法の狙いを定める。
スライムの魔物は大きく膨張するような動きでツタを破ろうとする。だが強靭なツタはそれを許さない。
魔物はそしてあきらめたように、動きを止めて。
すっと、形を変えた。
それはまるで一匹の細長い蛇のように。身をくねらせ、ツタの隙間からすり抜ける。
そして上空のフレイめがけて絡みついた。
フレイは突然のことで対応しきれない。
触手はフレイをからめとり、思わぬ力で圧迫する。フレイはあばらを締め付けられ、せき込む。圧迫された肺が空気を失う。
フレイはその時死を覚悟した。
「フレイ!」
ホウリィの声。ホウリィだけでも、逃げてくれ。肺が圧迫されてそんな言葉さえ出ない。
途端に空気の温度が変わった。
ぞっとするほどの冷気。
フレイがもうろうとする意識で見ると。フレイを締め付けていた触手が、凍り付いていた。
それだけじゃない。魔物全体が。冗談みたいな氷のオブジェのように固まっている。
フレイだけを残して魔物だけを凍らせた。精密な魔法制御。しかもこの魔法の起動の速さ。
フレイはずっと、ホウリィはサポートしかできないのかと思っていた。
ハントのさなかでも彼女にはいつも余裕と冷静さがあって。それは彼女の種族所以のものだとフレイは勘違いしていた。
違う。
ホウリィは、本当は一人で魔物を倒せる。
それもいとも簡単に。だからサポートをしていても、戦闘中でも余裕があった。自分には簡単に倒せるから。
ホウリィが呪文を唱える。
先のとがったほうを下にした、しずく型の土くれが上空に現れる。
これほどの大きさの岩を魔法で無から作り出したのか。あるいはこれほどの大きさのほかの場所にある岩を召喚したのか。
どちらにせよ人間離れした力。フレイとの実力の差。
ホウリィが唱え終わると、その土くれが、ただ魔物に向かって落下する。
魔物は自在に変化する不定形の性質を持つ。だが凍らせてしまえば、身動きが取れない。そのうえもろく、なる。
土くれが衝突し、魔物が粉々に砕け散る。
落ちていくフレイを誰かが優しく抱きとめた。
それがホウリィなのだろうとフレイには分かった。フレイはそこで意識を手放した。
それからフレイは理解した。自分は、ホウリィの役には立てていないのだ、と。
全部自分の独りよがりな勘違いだったのだと。
そのうえ、クランでの戦闘では、人とかかわることの難しさを感じた。自分はあの時、人間関係から逃げたのだ。そのことも思い知った。
だからフレイは自分に価値があるとは思えない。自分はしょせん爆発魔法しか使えない、人間関係もできない取るに足らないものだ。
だから、シオンを引き留める。そんな権利が自分にある、とは思えないのだ。
それがシオンに自分の意思を伝えるためらいを生んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます