私は、この騒動を28年前から予見していた。

私はこの騒動を28年前から予見していた。

　それでは、田村さんは28年前からこのコロナ騒動を予見していたということなんですね？

　はい。私は以前からこのような事態が起きるのではないかと危惧していました。　

　その為、いつ問題が起きてもいいよう28年前から現在に至るまで自主的に外出の自粛を行ってきました。

　なるほど。しかし、田村さん。貴方はなぜこのコロナ騒動を予見することが出来たのでしょうか？

　これは、正直説明できるものではありませんね。第六感、とでもいえばいいか。　無意識に予兆のようなものを肌で感じ取っていたのかもしれません。

　感、ですか。そのような予兆を28年も前から感じ取っていたは。田村さん。まるでエスパーのようですね。

　ははは、エスパーですか。そうなのかもしれませんね。

　田村さんは、その予兆を感じた時から周囲に自宅で過ごすようネット掲示板などを通じて啓蒙活動を行っていたとか。しかし、こういうのもなんですが。当時は、まったく相手にされなかったのでは？

　はい。非常に悲しい事です。私はただ、世界中の人々が健康に生活できるよう説得を行っていたつもりなのですが、当時はニートだ引き籠りだと心無い誹謗中傷を受けました。時には、両親にまで外に出て仕事をするよう言われ、理解を得ることはできませんでした。

　そうですか。さぞお辛かったでしょう。

　いえ、彼のガリレオ・ガリレイのように、私のようなものが世間に理解されないのは世の常です。そう考えれば、私は生きている間にこうして周囲から理解される機会を得られ、恵まれているといえるでしょう。

　素晴らしい考え方ですね。当時から田村さんの考えが認められていればきっと違った未来があったのかもしれません。

　たらればの意見を言っても仕方ありません。我々がやらなければいけないのは、これからどう考え、どう動くかです。

　たしかにその通りです。では、田村さん。これから我々は、どのような行動をとれば良いとお考えでしょうか？

　そうですね。まず第一に、外出の自粛の徹底。これは当然続けるべきでしょうね。はっきり言って、今の自粛のやり方は生ぬるいと私は考えています。

　ぬるい......ですか？

　はい。これは私が28年前から実際に行っている自粛のやり方なのですが、トイレや入浴などの必要最低限の用事以外では部屋からの外出も自粛するんです。家族間でも直接会うことは避け、食事もできるだけ自室で行うようにするべきでしょう。

　なるほど。自室からの外出すら自粛。実に徹底していますね。しかし、家族とすら直接会うことを避けるのは、精神的に厳しいと感じる方も多いのではないでしょうか？

　杉浦さん。あなた、少しコロナウイルスについて甘く考えているんじゃないですか？

　家族の命がかかっているんですよ！なぜ我慢できないんですか！

　おっしゃる通りです。見当違いな発言をしてしまいました。大変申し訳ございません。

　いいえ、こちらも少し熱くなってしまいました。ともかく、外出の自粛これの徹底は必須ですね。私は最低でも、後50年はこれを続けていく所存です。

　では、田村さんは後50年は、このコロナ騒ぎが収まることはないとお考えなのですか？

　いいえ。そうは思いません。日本だけでなく、世界中の優秀な医療従事者によっていまもコロナの治療薬は研究されています。このコロナ禍も、そう長くせず沈静化していくと思います。

　ですが、いつまたこのような事態が引きおこるとも知れません。私は、それに警戒しておきたいのです。

　なるほど、貴重な意見の数々、大変ありがとうございました。

　次回のこの時間では、増加するニート問題をテーマにプロの意見をお聞きしたいと思います。

　それでは皆様また来週。